朝日新聞が報じた迷子救助の記事が話題になっている。内容は大雨の中でびしょびしょになりながら1人で歩いている女児(4歳)がいた。周りの大人は気にも留めず通り過ぎた。中学校3年の女子生徒(15)がそれを見つけ、手をつないで交番に送り届けたというもの。

朝日新聞は女子中学生の顔が分かる写真、実名、通っている学校名を出し、警察が「感謝状を贈った」と報じた。ネットでは「大人、特に男性は無理だ」「中学生の個人情報を晒すのは危険」という声で溢れた。

朝日新聞に「これは危険な報道だ」

朝日新聞が2021年11月14日に配信した記事は、女子中学生(15)が10月17日午後0時半ごろ、大雨のなか傘も差さずに1人で歩いている女児を見つけた。車が多い国道に近付き、今にも道路に飛び出しそうになっている。周りの大人は気にも留めず通り過ぎていた。女子中学生は女児に声をかけ、保護し、手をつないで交番に送り届けた。警察署はこの女子中学生に11月12日、感謝状を贈ったとし、女子中学生の実名、通っている中学校名、顔がハッキリ分かる写真を掲載した。女子中学生のコメントもあり、

「今後同じようなことがあれば、周りの人も気遣ってあげてほしい」

となっている。確かに素晴らしい行いであり、表彰に値する。大人たちはこの女子中学生から学ばなければならない、わけなのだが、ネットの反応はそうはならなかった。朝日新聞に対しても「これは危険な報道だ」といった批判が出た。

女児に男が関わったら人生終わる?

もちろん「心温まる話だ」「偉い女子中学生だ」という感想もあるが、それは女子中学生だから可能なのであり「自分は無理!」という意見が圧倒的なのだ。特に大人の男性にとっては、幼女に声掛けしただけで通報案件になることは広く知られている。手を引いているところを見られれば誘拐が疑われ、警察署に無事に届けたとしても何か厄介なことが待っていそうな予感がする。掲示板には体験談も出ている。自転車で転んだ小学生を近くの公園の水場で手当てをしていたら警察を呼ばれた。もう子供には関わらないことにした、という。掲示板には、

「不審者情報として近所のメールが届くけど『○歳くらいの男性に声をかけられた』だけで不審者情報として流される リスク高すぎ」

「ジェンダー平等とか言ってるけど、迷子に声かけられるのはおばちゃんか高校生以下子どもだけ」

「女児(4)こんなのに男が関わったら人生終わるからな まずは自分の身を護る、これが一番大事」

などといった書き込みが出ている。そして朝日新聞だ。

自分が親ならマスコミは一切断る

今回の記事は「周りの大人も迷子の幼女を助けよう」と読める。ただし、大人が手を出せないのは不審者疑惑をかけられるなど、面倒なことになりそうだから。そうした記事に、幼女を救った女子中学生という「子供」の個人情報が公開されている。それを問題視する声も挙がったのだ。掲示板には、

「非常に良いニュースですが、この記事の中に表彰された中学生の個人情報が出まくりじゃないですか これは問題ではないのでしょうか?」

「名前と顔が出たので、変質者がつけ狙う恐れがあるので、しばらく警察は、彼女を警護するように」

「ほんとそうだよな この記事だけで〇〇中学校に〇〇さんていうこういう顔の子がいますよって晒しちゃってるわけだもんな 自分が親ならマスコミ一切断るなー」(注:〇〇は実名)

といったことが書かれている。朝日新聞はこの記事の狙いとして、大人に幼女を助けさせることで容疑者を増やし、また、子供の個人情報を晒して危険を誘発させるつもりではないか、と穿った見方をする人もいる。

 

(リンク)

朝日新聞「びしょびしょの4歳児、通り過ぎる大人 中学生は見過ごさなかった」

https://www.asahi.com/articles/ASPCG2TJKPCDUDCB003.html