サッカーワールドカップ(W杯)カタール大会が2022年11月20日に開幕すると、なぜか世界のメディアは日本に集中した。「話には聞いていたけれど、、、」。それは日本人サポーターが、日本の試合でもないのに、観客席に散乱するゴミを袋に入れ片付ける動画だった。
実はこのゴミ拾い、海外での国際試合でも行われ、98年フランス大会以降(W杯初出場)「風物詩」になっている。ネットでは「やらない偽善よりやる偽善」とは言うが、他国間の試合後のゴミ拾いはやり過ぎ、日本人がいいように扱われる、との批判が出ている。
「話には聞いていたけど、、、」
「話には聞いていたけど、まさかこんなにリアルだとは思わなかった」
バーレーン出身のYouTuber、オマール・アル・ファルーク氏(YouTubeチャンネル登録者数529万人)がInstagramに、日本のユニフォームを着た多くの日本人サポーターが試合後に残り、観客席のゴミを片付ける動画をアップした。それが瞬く間に世界中に拡散。カタール地元メディア「ザ・ペニンシュラ・カタール」はもちろん、米、英そしてアフリカの大手メディアまでもがそれを報道。「尊敬に値する行為だ」として絶賛した。その試合は開催国のカタールとエクアドルの開幕戦。ファルーク氏のインタビューにその日本人サポーターは、
「私たちは日本人として試合会場にも敬意を払っています。ゴミを残すことはしたくないんです」
と答えた。
もともとは「立つ鳥跡を濁さず」
日本人サポーターが試合後にゴミを拾うのは、98年フランス大会以降「風物詩」になった。特に前回のロシア大会では、「日本のファンが模範を示した」と世界で大々的に報じられた。準々決勝のベルギー戦。悲劇的な逆転負け(2-3)をした際にも気丈にゴミ拾いをする姿が涙を誘った。もともとゴミ拾いは「立つ鳥跡を濁さず」の感覚。自分たちが出したゴミは自分たちで持ち帰るというもの。ところが今回の動画、広く会場を歩き回り、ゴミを探しては袋に入れている様子が分かる。ネット上での議論に「サポーターのゴミ拾いは現地の清掃員の仕事を奪う」というものがある。しかし、「立つ鳥跡を濁さず」の感覚だから、「仕事を奪う」はナンセンスな作り話とされてきた。そして今回、日本が関わっていない観客席で「清掃員」のような動きをしている。
「そういう団体が絡んでいるの?」
ネット上ではサポーターたちのカメラ目線が気になっていて、「素晴らしいと言われ、エスカレートしている?」「そういう団体が絡んでいるのか心配になる」といった感想も出ている。
「目立つのではなく、自分のゴミはそっと自分が持ち帰ればいいだけでは?」
「日本の試合でもないのに、日本のユニ着てゴミ拾いってのは何か押し付けがましい」
「やらなくてもいい仕事をして点数稼ぎの残業してる日本特有の感覚だよね」
「自国の試合ならわかるけど…。 過度になりすぎると、人が良すぎて騙されやすくなるのも事実。いいように扱われやすくなる」
といった感想が掲示板に書き込まれている。
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(リンク)
オマール・アル・ファルーク氏のInstagram(日本人サポーターがゴミ拾いする映像)
https://www.instagram.com/p/ClN3WSIIKLF/
カタールメディア「ザ・ペニンシュラ・カタール」が日本人サポーターのゴミ拾いを報道(英語版)
https://thepeninsulaqatar.com/article/21/11