山口県阿武町が田口翔容疑者(24)に誤って4630万円を振込んだ問題。2022年5月23日に決済代行業者から町へ、3590万円が返還されていたことが分かった。

田口容疑者は弁護士、そして警察の取り調べでも「お金はすべてオンラインカジノで使った」と話していた。どうしてその一部が町に「直接」返還されたのか。「誰も嘘の証言をしていない」と仮定すれば、その理由はオンラインカジノの「利用規約」にある。

決済代行業者3社のうち1社が3590万円

田口容疑者はオンラインカジノ利用で3つの決済代行業者を使っていた。そのうち1社に田口容疑者は27回にわたって3590万円を出金。戻ってきたのはその全額とみられている。その会社の名前は明かされていない。ただし、ある大手オンラインカジノの「利用規約」を読めば、どのようなカラクリで返還されたのか、容易に理解できる。その「不正利用者」に関するページにはこのような記載がある。

「不正行為や共謀が行われたと合理的に判断された場合、当社は、そのような行為の結果として行われたと思われる賭けを無効にし、ユーザーのアカウントからすべての資金を没収し、閉鎖する権利を留保します」

「不正な手段で取得した資金を入金することは違法です。適用される法律に従って、ユーザーのアカウントへの入金に使用されたクレジットカード/デビットカードと同じ方法にて送金を行います。ひとつ以上のクレジットカード/デビットカードが登録されている場合は、過去6か月に最も多く入金に使用された決済口座に送金されます。出金の支払いは、登録されたアカウント所有者の名義でのみ行うことが可能です」

賭けを無効、資金を没収、決済口座に送金

これをまとめるとこうなる。オンラインカジノ側は田口容疑者が「不正な手段で取得した資金」を利用しカジノを利用したと認定。「賭けを無効にし資金を没収」した。没収した不正取得の資金は、「ユーザーのアカウントへの入金に使用されたクレジットカード」つまり阿武町の「入金に使用された決済口座に送金」された。その額が3590万円で、返却人名義は「アカウント所有者の名義」である田口容疑者、となる。

あくまでこれは田口容疑者や阿武町を含め、誰も嘘を言っていないし、共謀は無いということが前提の、あるオンラインカジノの利用規約に沿った説明になる。決済代行業者はあと2社あり、利用規約がこれと同じに履行されるならば、残りの金額が阿武町に返還される可能性がある。

 

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(リンク)

【参考】オンラインカジノ規約(注:あくまでオンラインカジノは何か、を示す参考であり、同サイトが今回の事件と関係あるかどうか、というものでは全くありません)

https://easy-casino-online.com/CCC/v

erajhoncasinokiyaku.html#7