元ニュースキャスターの辛坊治郎さん(65)がTwitterに「毎日新聞が中国共産党政府から広告費として巨額の金を受け取っているのは公然の事実」と投稿。ネットで話題になっている。
「巨額の金」というのは如何ほどなのかは分からないが、中国が毎日新聞の大手スポンサーならば、中国の都合の悪いことは書けないし、逆に持ち上げる記事が多くなる可能性がある。これは本当なのだろうか。
新聞広告は誰がスポンサーか分かり易い
辛坊さんは2022年1月7日、Twitterにこう投稿した。
「例えば毎日新聞が中国共産党政府から広告費として巨額の金を受け取っているのは公然の事実で、それは『広告』の形でみんなに見えるけど、ネットの場合、その構造が見えにくいんだよね。 ほんと皆さん、気をつけて下さい」
これはインターネットメディア「Choose Life Project(CLP)」が、立憲民主党から1500万円の資金提供を受けていたという問題。立憲民主党とCLPサイドは資金のやり取りを認めたが、番組制作には関与はしていないとした。ところが、CLPの番組は立憲が主張している「Dappi」問題などを取り上げることが多かったとし、ステルスマーケティングに使われていたのではないか、という見方も出ている。ちなみにCLPの代表らは毎日新聞関連の元TBS社員とされている。
辛坊さんは新聞広告ならば誰がスポンサーなのか分かり易く、CLPなどネットメディアは分かりにくい。そうした中で毎日新聞の大きなスポンサーは中国、と言っているわけだ。本当だろうか。
中国は毎日新聞にプロパガンダを担わせている?
実は英ガーディアンが「中国国営メディアは、海外30以上の大手メディアと提携『CHINA WATCH』というプロパガンダ関連の記事を報じさせていて、日本では毎日新聞社が担っている」と報じている。2018年12月放送の「虎ノ門ニュース」では英ガーディアンの記事について毎日新聞に対し、ジャーナリストの大高未貴さん(53)が公開質問状を出し、その回答を受け取っている。回答は「毎日の名が図表にはあるが記事本文にはない」、というピントの外れたもので、英ガーディアンに対し抗議や訂正を申し入れたどうかについての回答は無かった。
この「CHINA WATCH」というのは毎日新聞が2016年から連載を始めたもので、18年11月には中国のウィンター観光地を特集。その中でウイグル自治区を「日本・韓国・スイスに並ぶウィンター観光地として2022年北京冬季五輪までに整備する」などといった記事が掲載され、読む人の目を丸くさせた。この「CHINA WATCH」の名前は現在、毎日新聞のビジネスサイト「週刊エコノミスト Online」に残っていて、「チャイナウオッチ 中国視窓」ページで連載が行われている。また、毎日新聞デジタルにはかつて「非常中国」というページがあり「コロナの時代をどう生き延びるか 武漢市民から学ぶ」など、中国を持ち上げる内容が多かった。「非常中国」は2020年4月11日の記事を最後に連載が止まっている。
(リンク)
辛坊治郎 公認【辛坊の旅N】Twitter
https://twitter.com/JiroShinbo_tabi/
週刊エコノミスト Online「チャイナウオッチ 中国視窓」