広島県呉市音戸町に1月30日に設置されたラッピングポストのデザイン。一部の人達に衝撃を与え、言葉に詰まる人が続出した。
音戸町の名産といえば牡蠣。牡蠣といえば海のミルク。ポストには可愛らしい牡蠣が「いいよ！！こいよ！！」「うん！おいしい！」と語りPRしている。このセリフ、ビデオ「真夏の夜の淫夢」に出て来るのと同じ。「淫夢語録」なるものもありそれに収録されている。この騒ぎで音戸町、呉市、寄贈した郵便局が緊急協議を行うことになった。
語録が沁み込んでいる「淫夢厨」
「真夏の夜の淫夢」は通称「淫夢」と呼ばれ、熱烈なファンを「淫夢厨」と呼ぶ。DVDの発売は2001年7月20日だが、なぜか2010年頃から「ニコニコ動画」で盛り上がり、その人気は2017年頃まで続き、関連動画が視聴回数トップという事態になった。とにかく会話にキレがある、とし、「淫夢語録」なるものも作られた。そして、いくつもの言葉がネットの流行語になる。14年の「微レ存」(びれぞん：微粒子レベルで存在する)は掲示板「2ちゃんねる」発で、「JCJK流行語ランキング」でも10位にランクインした。元ネタは「淫夢」とされている。とにかくファンには「淫夢語録」が沁み込んでいる。掲示板では今もそれが使われていて、
「オナシャス！」「オフッ！」「溺れる！溺れる！」「いや～キツイっす」「あっ…（察し）」「うせやろ？」などの言葉を目にした人は多いはず。ファンはその言葉が動画と共に浮かんでくる。
高校生が純粋な気持ちでデザインした
呉市音戸町のラッピングポスト。住民有志でつくる「町魅力化推進協議会」が特産品の牡蠣をPRしようと地元の高校に依頼、日本郵政に寄贈をした。1月30日の除幕式には関係者約20人が出席。
「ユニークな見た目で交流サイト（SNS）映えする」
との挨拶もあった。この様子はニュースになり、高校名、デザインした高校1年生2名(16)の名前、顔写真が掲載されているものもある。「淫夢」を参考にしたのでは？というのは、「いいよ！！こいよ！！」「うん！おいしい！」というセリフ。2つも揃っていて、絵も動画にそのシーンに似たのがあるとの妄想。それで「偶然ではないのでは？」、と話題になった。ネット上で今のところバカ騒ぎはない。
「知ってると言えば、淫夢厨だと思われるから嫌だ」
との思いがあり、そっと見守る人が多い。NNJニュースは9日夕、呉市「音戸市民センター」に話を聞いた。担当者によれば、6日から7日にかけネット上で騒ぎになっていることを知り、呉市、市民センター、ポストを寄贈した郵便局と緊急協議を行った。
「初めて聞く話であり、そんなことがあるんだと驚いている。問題とされている言葉自体は昔からよく使われているもの。(淫夢を参考、引用する)そのつもりは何もなく、高校生が純粋な気持ちで地域を盛り上げるためにデザインしたものでした」
とし、何の問題も無い、協議は終了した、とNNJニュースに語った。
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(リンク)
音戸町魅力化推進協議会Facebook
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音戸市民センター(支所)HP