ジャニー氏の性加害は日本人全員の共犯？　Newsweek記事　元ジャニーズJr．マイコーさん「声を挙げても封殺された」

ジャニー喜多川の性加害問題は日本人全員が「共犯者」―――「Newsweek(ニューズウィーク)」日本版の記事（5月23日配信）が物議を醸している。

1999年に「週刊文春」が報じ、ジャニー氏の性加害は「暗黙の了解」になっていたのに、「国民が声を挙げない」からメディアも動かない。メディアも国民も「共犯」という理屈だ。一方、元ジャニーズJr．マイコーりょうさん(年齢非公表)は26日、「声を挙げたとしても黙殺、封殺された」との動画を配信した。

男性間の性加害「関係ない話し」

記事は西谷格記者(42)が書いている。内容は、ジャニー氏の性暴力は週刊文春が1999年に大キャンペーン報道を行ったため「暗黙の了解」になっていた。自分たち大手メディアは本気で問題視する人はほとんどいない。「まあいいか」で済ませた。日本人の多くも大して関心がなく、深刻に捉えなかった。というのも性暴力被害者に対する「偏見と差別」が根強くあるから。また、男性間の性加害も、「自分とは関係ない話、よく分からない話」と思わせる要因に。そして芸能界の問題は遠い世界の出来事だから多少の法的逸脱を黙認したりする。メディアと読者・視聴者は表裏一体の関係。だから声が挙がらない以上メディアは動かない。大手メディアと日本人はこの事件における「共犯者」だ、というもの。

「黙認したのはお前らだろうに」

これに対しネットで激しい批判が起こり、

「ネットではずっと言われ続けてたやん」

「東京高裁がジャニーの淫行行為を認定してる。分母を日本人全員まで広げるのは人種差別に他ならない」

「少なくとも高裁判決後の掲示板では大騒ぎだったぞ　黙認したのはお前らだろうに」

「はあ？メディアが報じないからこっちは都市伝説くらいにしか思ってなかったわ」

といったことが書き込まれた。元ジャニーズJr．マイコーりょうさん(年齢非公表)は自身のYouTubeチャンネル(５月26日配信)で、「日本人が知らなかったのはマスコミが報じなかったから」とした。

いま語っても「後出しジャンケン」？

マイコ―さんは中学2年から高校2年まで事務所に所属。自身に被害は無かったが、性的対象になればデビューできるという「絶対にあらがえない大きなシステム」を知り、両親に「ここ、まともじゃないから辞めたい」と告げ退所した。26日配信動画では、「マイコーさんの両親は芸能界の闇を知っていたのではないか？」、との質問の答えた。というのも、性加害が行われた合宿所に宿泊することを両親が禁じていたからだ。マイコーさんは「知らなかったです」とし、中二の子供が自宅に戻れる時間なのに外泊はおかしい、という一般常識。自分はそれに従っただけ。そして、なぜ今、ジャニー事務所について語るのか。ジャニー氏は亡くなっている。「後出しジャンケンのようで卑怯だ」、との質問にも答えた。