大人気アニメ「鬼滅の刃」の女性キャラ、竈門禰豆子のフィギュアを「魔改造」してYahoo!オークションに出品・販売した、和歌山県印南町の理学療法士の男(48)を書類送検したと京都府警北署が発表、複数のメディアが報じた。
警察は押収した禰豆子のフィギュアを公開。その写真を見たオタクたちから「全然エロくないじゃないか!!」「これで逮捕なら同人なんか100%アウト」などと悲鳴が上がった。「魔改造」の認識、オタクと、メディア・警察が違っていることが原因だった。
コスプレレベルじゃねぇか・・・
書類送検された男は、2021年2月から昨年11月まで、禰豆子のフィギュアの頭部を、別のキャラのボディーに取り付けヤフオクに出品。京都府の男性ら3人に計3万2400円で販売した。調べに対し「小遣い稼ぎのためだった」などと容疑を認めている。男は2017年から魔改造フィギュアなどを550点販売。450万円の収益があったとメディアは報じた。警察は押収した禰豆子のフィギュアをメディアに公開。テレビ、新聞がそれを取材し報じたところ、
「全然エロくないじゃないか!!」
「もっとエッロいのかと思った」
「どんなエロ改造したんだと思ったら コスプレレベルじゃねぇか・・・」
「魔改造って書かれて期待するのはエロエロ改造フィギュアじゃろがい」
といった声がネット上に挙がった。
「魔改造」と「改造」の違いは?
「魔改造」はもともとオタク用語。人気キャラのフィギュアを性的に強調、改造するというものだ。熱心なファンは多く、1体2万円から3万円で取引されている。「魔改造」フィギュアはなぜ罪に問われるのか。それは、キャラの世界観を壊すから。著作権者に不利益をもたらす「著作者人格権」の侵害に当たる。個人で既製品を改造し楽しむのは暗黙の了解で許容されるが、販売したとなれば「侵害品頒布」のおおごとだ。著作権法違反は親告罪で、著作権者が警察に訴え出る。一方、ガンプラなどを「改造」して販売し逮捕されたとの話は聞くことが無い。それが性的な「魔改造」と、一般的な「改造」の違いなのだ。
ヤフオクに出品された禰豆子のフィギュアには「改造鬼滅の刃竈門禰豆子メイド」という説明書きがあった。オタクだけでなく、「一般人」も混乱した。
「ダメな理由が理解できません。正規に購入して、改造販売する。正規販売元は利益が出るし、改造販売した人にも利益が入る。そして欲しい人が入手できる。誰にも迷惑がかかっていない」
今回は逮捕されない可能性も
今回の禰豆子のフィギュア、頭部が禰豆子。ボディーは大人気アニメ「ゼロから始める異世界生活」の女性キャラ「レム」と思われる。同キャラのメイド服とそっくりだからだ。書類送検された男は1万円強で販売している。これについてネットでは、
「レムと禰豆子買って自分でくっつけた方が安くね?」
「プライズ2個だからいくら高くても4000円あれば両方揃うな」
「レムの魔改造なのか禰豆子の魔改造なのか分からんやん」
といったやり取りも行われた。公式グッズにはメイド服を着た禰豆子カードもある。そんなこんなで今回のフィギュア、世界観を壊しているようには見えない。レムのボディーにしても「見るに堪えられないエロ」、「著作者人格権を侵害している」となれば、レムのファンは怒り狂うのではないだろうか?ちなみに、昨年10月30日、国民的アニメ「ルパン三世」のキャラ「峰不二子」フィギュアを魔改造し販売した鹿児島市の男性会社員(当時45)が逮捕された。これが本来の魔改造。フィギュアの写真はメディアに掲載することは不可能だった。鹿児島市の事件、ポイントは「逮捕」されたこと。今回は「書類送検」で、逮捕はされていない。禰豆子フィギュアを改造した男。過去に魔改造し販売したフィギュアはあるのだろうか。もし無ければ書類送検だけで、「逮捕」に至らない可能性もある。
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(リンク)
産経新聞「鬼滅の刃『魔改造』フィギュア販売、容疑で男を書類送検」
https://www.sankei.com/article/20230310
アニメ「ゼロから始める異世界生活」キャラクター紹介