「完全ノーカット」を謳いフジテレビが放送した大ヒット映画「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」。その2021年9月25日放送直後から「全然ノーカットじゃないじゃん!!」などという声がネットで上がった。特に同作品のメインキャラ「煉獄杏寿郎(れんごくきょうじゅろう)」の戦闘シーンに違和感を覚える人が続出した。本当に完全ノーカットではなかったのか、NNJニュースはフジテレビに聞いてみた。
煉獄推しの旦那「全然ノーカットじゃねーじゃん」
放送が終了するとTwitterなどに、
「やっぱり!!!私も???ってなって、煉獄推しの旦那が『全然ノーカットじゃねーじゃん』と言っておりました」
「わかります! 不知火のところ、ポンポンポンって篝火が順についていきませんでしたかね?」
「うん、カットされているよね。CM開けで微妙に飛ばしている時がある」
「魘夢(えんむ)に斬撃を入れた時の魘夢の奇声が無かったところは気付きました」
などといった報告が出た。ネット上では、市販されている同作品のDVD、Blu-rayと見比べた検証が行われ「CMを詰め込むため所々早回ししてないか?」などといった感想も出た。その中で現在、最も信頼されているのが、Twitterネーム「どこかのドアノブ」さんが9月26日にTwitterにアップした検証動画だ。「どこかのドアノブ」さんは、ネット上の「疑惑」について、
「細かく書かれてたここら辺も確認したけどカットされてなかったり、そもそもそんなシーンはなかったりだった」
と全否定した。
劇場版とは違った映像が流れ勘違いした
さらに、
「昨日の放送で『煉獄さんの炎の演出が少し短い!!』って意見が多かったけど見比べたら『放送のガイドラインに引っかからないように編集されていた』だけで尺は変わっていなかった」
とし、テレビ版とDVD版の検証動画をアップした。これは放送冒頭の戦闘シーンで、煉獄が敵の鬼を「炎の呼吸 壱ノ型 不知火(いちのかた しらぬい)」で撃破するというもの。ただし、違和感を覚えた視聴者が出たのは、映像が劇場版と違っていたため。劇場版では煉獄の刀の波動に赤い炎の篝火(かがりび)が並ぶのだが、放送では篝火は見えず赤い炎の線が走るようになっていた。このシーンは煉獄の剣技を象徴するものだったため、それが無くなった「カットされた」となったのだろう。「どこかのドアノブ」さんは今回のテレビ版の演出について、「アニメーション等の映像手法に関するガイドライン」があり、「映像や光の点滅は、原則として1秒間に3回を超える使用を避ける」ために、篝火を赤い炎の線に代えたのだろうと解説した。
NNJニュースが9月27日にフジテレビに問い合わせたところ、同局広報推進部は、
「完全ノーカットで放送しました」
とだけ回答した。
(リンク)
「どこかのドアノブ」さんのTwitter
https://twitter.com/dokonobu/status/1442129210844205065
フジテレビ「鬼滅の刃」公式HP