東日本大震災発生12年を迎えた3月11日、犠牲者、被災者を笑いながら愚弄する追悼メッセージ動画が出ているとネットで騒ぎになった。Instagramに視聴できるようアップされており、顔を隠していないことで、発言者と撮影者の身元は直ぐに私立・埼玉栄高校のサッカー部員の1年生であることが特定された。

高校のSNSには批判が殺到。高校は何の説明もせず、批判投稿を削除し続けたためまた別の批判が起きた。高校は12日、HPと公式Twitterに、高校の校長名で謝罪した。しかし、ネットの怒りは収まらず、高校生が直接謝罪をすべきであり、厳罰を与えるべきだ、と学校側に迫っている。

「グフフッ!」と堪えた笑い声

問題の動画はこんな具合だ。一般食堂のような場所で、一人の若い男性の顔が大写しになる。にやけているようにも見える。

「え、東日本大震災の、えーこれを見ている方、生きていてとてもうれしいです。また、死んでしまった人は、お墓で聞こえないと思うが、、、」

この後「グフフッ!」と堪えた笑いが入る。そして、

「ほんとに悔しいです」

そのあと、祈りのつもりなのだろう顔の前で手を会わせ、「アーメン」の代りに、

「ザーメン」

と言う。顔は笑顔。「やってやったぜ!」という表情だ。

ネットで大騒ぎになる前に、あっさりとこの発言者と撮影者が特定された。

「冗談・ノリ…のレベルでは無い」

この動画が拡散したのは11日深夜。ここから高校のSNSに批判が殺到。高校は何が起きているのか分からなかったようで、取り敢えず批判コメントの削除に奔走する。投稿者は何の説明もなくコメントが削除されたことに激怒。さらなる批判コメントを投稿し続けた。そして12日午前11時頃、町田弦校長名で謝罪文をHPに掲載。Twitterでもそれにリンクを張り謝罪した。謝罪文は、

「本校生徒が大変不適切な動画をSNS上に掲載したことにより、多くの方々にご不快な思いをさせてしまいましたことを、心よりお詫び申し上げます。誠に申し訳ございませんでした」

と始まり、ネットリテラシー教育が行き届かなかったことを反省。二度と起こらないようきめ細かな心の教育による道徳心の向上を図る、とした。しかし、ネット上の怒りは収まることなく続いている。

「こんなお詫びで我々被災者が許すとでも」

「大変だね、でも一番責任あるのは動画流した生徒 投稿主はしっかり粛清されるんですよね?」

「冗談・ノリで…のレベルでは無いと思います。被災された方々を傷付ける投稿した生徒さんに、厳しい対応を望みます」

「素早いよく出来た謝罪文掲載ですが、個人的には大震災で亡くなった方々への謝罪、反省が全く伝わって来ないのですが」

といったリプが同校の謝罪文に対し投稿されている。復興庁によれば、震災による死者は1万5900人、行方不明者は2523人、関連死は3789人で、合わせると2万2212人。今年2月現在、避難避難民はまだ3万884人もいる。

 

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(リンク)

【動画】被災者を愚弄する高校生(「燃えるゴミbot」さんのTwitter)

https://twitter.com/moerugomibot/

status/1634595682559606785

埼玉栄高等学校の謝罪文

https://www.saitamasakae-h.ed.jp/

news_h/2023/03/12/38848/