お茶は新型コロナウイルスを無毒化するーーー実はこれ、奈良県立医科大学が2020年11月25日に発表したものだ。一部の新聞が取り上げたものあまり話題にならなかった。理由は身近すぎる飲料であるためピンとこなかったことと、吉村洋文大阪府知事(45)の「イソジン会見」の炎上騒ぎが残っていて、お茶業界の「便乗商法」が疑われたからだ。

2021年1月8日放送のネット報道番組「虎ノ門ニュース」でお茶の効果について取り上げたが、本当にお茶は新型コロナウイルスを無毒化するのだろうか。

 

新型コロナは10分間で1000分の1以下まで減少した

 

そもそもの奈良県立医科大学の発表内容はこうだ。市販されているペットボトル入りの緑茶や紅茶など約10商品のお茶と、感染力のある新型コロナウイルスとを試験管内で混ぜたところ、1分間で最大99%が感染力を失った。最も効果が高かったのは茶葉から淹れた紅茶。1分間で100分の1、10分間で1000分の1以下にまで減少した。ポイントとなるのはお茶に含まれる「カテキン」で、インフルエンザではこのカテキンの効果は確認されている、というもの。

「虎ノ門ニュース」に出演した科学者の武田邦彦さん(77)は、

「昔からお茶を飲むと風邪をひかないと言われてきましたし、1年ほど前からお茶がコロナにいい(効く)と言われましたが、はっきりしとしたデータが出てきました」

そして、奈良県立医科大学の研究を紹介、自らも研究データをもとに検証したと語った。

まず、お茶に含まれるカテキンには消毒効果があり、クレゾール(殺菌剤)と分子構造は同じ。お茶を飲むことによって新型コロナウイルスを無毒化できるのは「事実」だとした。

 

予防をしていてもコロナにかかる時にはかかるもの

 

飲み方としてはカテキンを多く抽出するため、熱いお湯でお茶を入れる。飲むときは温かくても冷めていてもかまわないが、「一分かけてゆっくり飲む」という。

現在のPCR検査は喉の奥にあるウイルス「5個」で反応する。現実的には「1万個」なければ「病気」にはならないが、「1万個」あったとしてこうやってお茶を飲むことで「100個」に減少する。

「飲食店で感染するというのであれば、店から出る前にあがり(お茶)を飲めばいい」

とも語った。また自身は日本茶を飲んでいたが、紅茶の方が少しだけ効果の高いことが分かり、紅茶の方が好きだから紅茶を飲むようになったという。

 

ただしこれには続きがあって、いくら予防をしていても、コロナにかかる時にはかかってしまう、という。

「私もいつかコロナにかかると思う」

とした。自分がコロナにかかるときは体調のいい状態でかかり、2日くらいで治したい、とも。日本がこのコロナに完全に打ち勝つためには日本人の多くが抗体を手に入れることが必要であり、それを得るためにはワクチン接種も一つの手段だとも話していた。

(リンク)

奈良県立医科大学「お茶による新型コロナウイルスの不活化効果について」

https://www.naramed-u.ac.jp/university/kenkyu-sangakukan/oshirase/r2nendo/ocha.html