映画「シン・エヴァンゲリオン劇場版:||」の制作会社で庵野秀明監督(61)が設立、社長のカラー。その公式Twitterが評論家の岡田斗司夫さん(62)を貶すツイートをリツイートしているとネットで話題になっている。
岡田さんアンチにとっては胸のすく思いがして笑ってしまう話題だが、岡田さんや庵野監督たちの過去を知る人にとっては複雑な思いがあるようだ。
「あの人現場知らない」と言うことにしている
カラーの公式Twitterの一つ「(株)カラー 2号機」は2021年5月23日、岡田さんに関する2つのtweetをリツイート(RT)した。いずれも業界関係者の物で、岡田さんに関する物だ。一つは、
「また嫌な動画が回ってきた。岡田斗司夫さん、関係者に近いような触込みでアレコレ断じておられるけれど、作品にはまったく関与してないし、監督とは長らく接触ないし、奥さんとは一面識もない。おかしな前提の侮辱的発言はそろそろ、、、と思う今日このごろ」
そして、
「RT。信用しがちな人には『あの人現場知らないよ』と言うようにしてます」
というもの。岡田さんは通称「オタキング」と呼ばれ、アニメやマンガなどオタク関連の評論が多く、自身のYouTubeチャンネルでもアニメ関連動画が並び、庵野監督の話がよく出て来る。そして庵野監督らの名前を「呼び捨て」にする。岡田さんを良く知らない人にとっては、今でも庵野監督、そしてカラーと繋がりがあり、「シン・エヴァ」にも関わっているかのような誤解があるようにも見える。そして、岡田さんが「シン・エヴァ」の解説をすると、それを「真実」と思う人もいる。
「岡田さん、庵野さんに寄生し続けるのはやめて」
岡田さんは1984年に庵野監督、山賀博之さん(59)達と共にアニメ制作会社ガイナックスを設立、初代社長となった。社長のためマネジメントが中心であり、アニメ制作にはそれほど関わっていなかった。ガイナックスは山賀監督の「王立宇宙軍 オネアミスの翼」、庵野監督の「トップをねらえ!」「ふしぎの海のナディア」と大ヒットを連発する。1995年の「新世紀エヴァンゲリオン」の時には既に退社していた。一方で、大ヒット作品を飛ばした会社の元社長として認められ、「オタキング」としての活動が始まる。庵野監督は2006年に個人の会社カラーを設立した。
岡田さんは今はガイナックスやカラーとの関係は無いが、庵野監督や山賀さんは大学時代の同僚。元社長の岡田さんにとって当時の彼らは部下。社長として作品も指揮をした、という自負もある。岡田さん自身がどういう前提かは分からないが、こうした立場でガイナックス作品や庵野監督、エヴァなどを語ると業界関係者やファンの心が逆撫でされる。だから昔からアンチはいたのだ。今回、カラーが岡田さんを貶すツイートをリツイートしたことについて、
「ネタにすんのは良いけど、内幕知ってる関係者ヅラすんなって話だよ」
「俺の知ってる奴も直接かかわってもいないのに、あたかも自分が何かやったかのように虎の威を借る狐状態でいる」
「岡田さん庵野さんに寄生し続けるのはやめてください的な」
といった批判がある一方、
「岡田が居なかったら庵野が世に出る形はだいぶ変わっていた気がする」
「岡田がいなければダイコンも無かったしガイナもエヴァも無かった。こういう反論は庵野監督が言うのなら納得するが、設立時のメンバー以外は岡田のことを言う資格は無い」
といったものもある。
(リンク)
シン・エヴァと「タイタニック」の隠れた関係(岡田斗司夫YouTubeチャンネル)
https://www.youtube.com/watch?v=L7atMUY2LXM&t=385s
(株)カラー 2号機Twitter