大人気アニメ「けいおん!」「夏目友人帳」「ラブライブ!」などの脚本やシリーズ構成を手掛けている花田十輝さん(52)が2021年5月26日、Twitterで「辛いのですよ」と呟いた。アニメの原作があり、一番いいシーンが主人公とヒロインの自転車の2人乗り。しかし道路交通法違反だとしそれがカットされる。アニメを見たファンからは「原作を改変した!」とクレームが入る。そんな案件が増えないことを願っているという。

「ここ、原作でも一番人気あるとこですよ」

花田さんはこう呟いた。

「『ここのヒロインと主人公の自転車二人乗りですが、昨今この手の道交法違反を問題視するファンも多く、変更してもらえないかと』 『ここ、原作でも一番人気あるとこですよ』 『申し訳ありませんが』 放送後『なぜ改変したクソスタッフ!』 的案件が増えないことを切に願ってます。辛いのですよ、あれ」

このtweetで思い出すのが現在放送中のアニメ「スーパーカブ」。舞台は山梨県北杜市で、中古の原付バイク、スーパーカブを購入した女子高校生の緩やかな田舎での日常生活を描いている。5月12日深夜放送の第6話では主人公が熱を出し、楽しみにしていた鎌倉への修学旅行に行けなくなった。ところが熱が下がり、主人公はカブで鎌倉に行き修学旅行に合流することを決意する。無事に合流できた主人公。翌日の自由時間にバイク仲間の友人とカブに二人乗りをし、海岸線が続く国道134号線を走る、という流れだ。このカブは52CCの原付二種に改造されていて2人乗りは可能だが、

「免許取得1年以内の二人乗りは違反」

という声が上がり、ネットで「炎上」騒ぎになった。

「現実で〜とか言ってるけどアニメだぜ?」

このシーン、アニメの原作となった小説では「まだ2人乗りをしてもダメかも」という葛藤が描かれている。それを読むと2人乗りを決めた2人の思いが伝わり、感動も深まるはずだが、アニメではそれをカットしている。今回の「炎上」騒動でも「アニメ」と「現実」論争が起こった。

「違反だったらなんなんだろうな。アニメなんて劇中で殺人とかありまくりじゃん」

「現実で〜とか言ってるけどアニメだぜ?コレ」

という意見もある。一方で、このアニメはスーパーカブのメーカーのホンダと、地元警察の協力のもとに製作されている。

「現実の学生モチーフなのにフィクションでごまかしていい箇所じゃないと思う」

「免許取得一年以内の二人乗りは違反だけど、現実に行ってもほぼバレないというのは紛れもない現実だろ」

「現実にこの種の違反をする高校生は少なからずいるんだからリアリティとは関係ない
文句いってる奴はポリコレに近い」

といったことも掲示板に書き込まれている。

(リンク)

花田十輝公式Twitter

https://twitter.com/oitan125/status

/1397538332297482245

 

アニメ「スーパーカブ」公式HPに掲載された第6話

https://supercub-anime.com/story/06.html