ディスカウントストア「ドン・キホーテ」が、チューナーを外し地上波が受信できないテレビを発売すると発表した。アンドロイドOSを搭載することでYouTube、Netflix、Amazonプライムビデオなどの配信サービスが利用できるほか、DVD・Blu-rayプレイヤー、家庭用ゲーム機と接続でき、楽しむことができる。
ネットでは「これでNHK受信料を払わなくて済む」と大盛り上がりだが、ちょっとした落とし穴があった。
HDMI端子×3で様々な機器が繋がる
「ドン・キホーテ」が2021年12月10日に発売するのは「AndroidTV 機能搭載チューナーレス スマートテレビ」。24 型が税込 2万1780 円、42 型が同3万2780 円だ。解像度は1920 × 1080、表示色16.7M、CPU・MSD6683、 HDMI端子×3(HDMI1:ARC&CEC対応)、USB端子×2、光デジタル端子×1、LAN端子×1、ヘッドホン出力×1というスペックになっている。ネット上では「これでNHK受信料を払わなくて済む」と大盛り上がりだが、本当だろうか。NNJニュースは12月8日にパン・パシフィック・インターナショナルホールディングスの広報に問い合わせてみたところ、
「地上波チューナーが付いていないテレビというリリースでありまして、NHK受信料については何も申し上げることはできません」
ということだった。そのため同日にNHKに直接取材してみた。
テレビを買い替えただけでは受信料が発生
「NHKふれあいセンター」の受信料担当者によれば、テレビにチューナーが付いていない場合は放送を受信することができないし、番組を見ることができない。そもそもテレビではなくモニター扱いになるため「受信料は発生しない」、とした。ところが、である。チューナーが付いていないテレビに何を接続するか、テレビの側にどんな機器を置いているかで条件が変わってくる。特にDVD・Blu-rayレコーダーだ。一般的にこれらにはテレビチューナーが付いている。部屋にアンテナ線が来ている場合、テレビにつなげれば「いつでも番組が見られる」状態になってしまう。
「レコーダーに限らず、ゲーム機、パソコン、カーナビなどにテレビチューナーが付いていて、それをモニターに接続して視聴できる状態であるならば、受信料は発生します」
と担当者は説明した。今あるテレビを「ドン・キホーテ」のチューナー無しテレビに買い替えただけでは、すぐに受信料を払わなくてもいい、という事にはならないようだ。
(リンク)
ドン・キホーテ「AndroidTV 機能搭載チューナーレス スマートテレビ」