「ミシュランガイド東京2022」にも掲載された有名店「中華そば 堀川」(東京自由が丘)。その店主の女性店員に対する暴行と暴言が文春オンライン(1月21日配信)に掲載され、そのあまりの凄惨さに批判が渦巻まいた。そして「堀川」の掲載は、「ミシュラン」、そして口コミサイト「食べログ」から削除された。「堀川」は営業を知らせるTwitterを毎日更新していたが、1月21日から止まったまま。店舗も1月22日から休業している。

「パーティやなぁ」と呟き暴行が始まった

文春の内容は俄には信じられないほどの凄惨なものだった。女性が警察に駆け込むまでの4日間が書かれている。女性は初日の閉店後、5時間に渡って罵声を浴びせられ続け、翌日は開店10分後にグーで左頬を3発殴られ、蹲ると足を蹴られた。従わないと殺されるかもしれないという恐怖が生まれた。その日は11時の開店から16時の閉店まで、翌日も同5時間にわたって断続的に暴行を受けた。そして「パーティやなぁ」と呟くと閉店後に暴行が始まり、殴る蹴るのほか、焼けたフライパンや、包丁を持ち出し「俺に殺されることを感謝せなあかんで?」などと脅した。さらにドライブに誘い、山か海での犯行を仄めかした。

ミキサーを持ち「手いる?指いらんやろ」

翌日も女性は出勤する。なぜ逃げなかったのかといえば、大阪の「怖い兄ちゃん」と繋がりがあり、女性の両親に被害が出ると脅され、また出勤しなければ別の女性を同じ目に合わせると言われたこと。店主の行為を拒否すればもっとひどい目に遭うという暗示にもかかっていた。ただし、4日目の出勤では警察に駆け込むことを決め、証拠となる録音をする。その録音には店主が女性の指をミキサーに入れようとする様子も入っていて、「手いる?指いらんやろ」という会話もあった。女性は翌日に警察に被害届を出す。被害届は2021年9月14日に碑文谷警察署に受理され、店主は11月30日に傷害容疑で逮捕された。店は逮捕期間に閉めただけで、その後は営業を続けている。

接客が最悪だと前々から苦情の嵐だった

実はこの店、味はいいとされたが、客を見下し横柄だと店主の評価は最悪だった。それは「Google のクチコミ」に多数投稿されている。接客が最悪であり客と店主が怒鳴り合う店、などと書き込まれていた。そして、文春の記事によってネットで批判が集中したのは「食べログ」と「ミシュラン」だった。「食べログ」は店に対する批判を載せていないし、「ミシュラン」の評価は全く当てにならないことが分かった、というものだ。「ミシュランガイド東京2022」に同店はビブグルマンとして掲載されている。ビブグルマンとは従来の星(三つ星、二つ星、一つ星)とは別だが安くてオススメできる店に与えられる。そんな「食べログ」と「ミシュラン」、1月23日までに同店の記載を削除した。Googleのお店紹介マップや口コミも消えている。同店は営業を知らせるTwitterを毎日更新してるが、1月21日で止まったまま。22日から店のドアには「しばらくの間休まさせていただきます。申し訳ございません。店主」という張り紙が出ていて、その写真がネット上に拡散している。

 

(リンク)

文春オンライン「《被害女性従業員が涙の告発》『突然顔にグーパンチが飛んできました』ミシュラン掲載有名ラーメン店主が傷害事件で逮捕されていた」

https://bunshun.jp/articles/-/51517