小さなお子さんたちにも大人気のアニメ「鬼滅の刃」。「遊郭編」が始まる前から大人たちは、原作を読まずに無責任なことを言っている、と鬼滅ファンは怒っている。

「何で子供作品に遊郭を出すんだ!」「どう説明すればいいだ!」「見せられない!」というものだ。遊女を演じたこともある女優の遠野なぎこさん(42)も、遊郭の悲しい背景を知っている、とし「遊郭を出すことに何の理由があるのか」と困惑した。ネットでは「この人、絶対に原作読んでいない」という声が挙がった。

遠野なぎこ「遊女と女性の苦しみを知った」

遠野さんは2021年12月7日放送のTOKYO MX「 バラいろダンディ」に出演し、12月5日から始まった「『鬼滅の刃』遊郭編」についてこう語った。

「文化的側面というのもあるんでしょうけど、なんで遊郭を舞台にしたのかな。何の理由があるんだろう。子供に説明っていうか、なかなか難しいでしょう」

遠野さんは熊井啓監督の「海は見ていた」(2002年公開)や舞台で遊女や花魁を演じてきた。熊井監督には遊女が何であるかを徹底的に叩き込まれ、遊女、そして女性としての苦しみを知ったという。タレントの橋本マナミさん(37)が、

「鬼滅は、後ろの悲しみが描かれていることを表現するのが好きなアニメですからね」

と説明すると、遠野さんは、

「そういうものも描かれているのかね?実際観てみるとね?」

と驚いた顔をした。そんな遠野さんだが、ネット上では「遊郭編」に関し、遠野さんと同じような発言をする大人たちが沢山いる、と激怒する「鬼滅」ファンが多いことが分かった。勝手な妄想で作品を語っ欲しくないという。

「この意見言ってるのは原作どころかアニメも全く見てない人だ」

「元々深夜に放送してたアニメ、なんで子供に配慮せんといかんのよ」

遠野さんの発言を通じ、こうした声が出た。

遊郭こそ「鬼滅」の舞台としてふさわしい

「遊郭編」についての意見を纏めれば、「鬼滅」はもともと鬼になってしまった人間の背景を丁寧に描いている。その舞台の一つが遊郭で、大正時代、そして夜に暗躍する鬼を描くのに遊郭は避けられない場所。男の遊び場として絢爛豪華に描いてはおらず、そこで生まれ落ち、鬼と化す兄妹の悲しい生き様が描かれている。

「遠野さんが仰るとおり、悲しみの歴史だからだよ」

とのコメントも。子供にどう説明するという点については、「週刊少年ジャンプ」に連載していたけれども初めからお子様向けに描かれた作品ではなく、遊郭は連載漫画「銀魂」など同誌に何度も登場している今更なこと。そもそも一期のテレビ放送は深夜枠だったし、二期は時間が早まったとはいえ午後11時15分からの放送。お子様の観る時間帯ではない。観せるか観せないかはアニメサイドに配慮させるのではなく、親自身が考えるべきだ、とし、

「作品について語るなら、原作読めよとしか。遊郭の悲惨さをこれでもかってレベルで描いてるぞ」

「そもそも作者は女性だからな。多分、それも知らないと思う」

「鬼滅の原作を読めば舞台が遊郭である事に納得されるでしょう」

などといったことが掲示板に書き込まれている。

 

(リンク)

TOKYO MX「 バラいろダンディ」公式Twitter

https://twitter.com/barairoMX/status/1468205212444008450