男子高校生(17)が電車内で喫煙していた男を注意したところ、男は怒り狂い土下座を強要、顔を蹴られ頬を骨折させられた、との事件報道。それに「新証言」が出て、ネットが混乱している。
それまでの報道では、注意をした男子高校生は体が弱い喘息持ち。駅員が駆け付けるまで10分以上男から一方的に暴行され、周りでそれを制止するものはいなかった、などの凄惨現場。ところが「新証言」では、先に怒鳴り声をあげたのは高校生で、男の首を絞め喧嘩を売ったからだ、というのだ。
ホストが圧倒的悪として報道された
今回の事件はJR宇都宮線の東京に向かう電車内で、優先席に寝そべり加熱式タバコを吸っていたホストクラブ従業員(28)を高校生が注意したことから起こった、とされた。注意された男は激高し、顔を近づけ「手を出したな」と顔を殴って来た。土下座を強要し、足で頭を踏みつけた。さらに駅に停車した車内から高校生を外に引き摺り出し暴行を続けた。栃木県警は1月25日に傷害容疑で地検に送検した。頬を骨折した高校生は喘息の持病があり、「たばこのにおいで気分が悪くなるのが嫌だった」と話している、というもの。こうした報道で、男は圧倒的な悪と捉えられ、ネット上で激しいバッシングを浴び、高校生に同情が寄せられた。そして、男の「正当防衛だった」との説明に笑いが起きた。ところが、である。「Smart FLASH」が1月31日、拘留されている男に面会した内容の記事を配信。「報道とは異なる意外な主張を語り出した」という。
高校生は2度も男の首をガッと掴んだ
記事によれば、高校生はまず車両全体に響く大声で男の喫煙を注意した。そのあとに男の近くに寄り、上から見下ろす形で何かを言った。体は大きくサングラスをかけていた。高校生には見えなかった。そして男の首をガッと掴んだのだという。男は「ここ、痕あるやろ?」と記者に見せている。言い合いが始まり、また高校生は男の首を掴んだ。2度掴んだことが喧嘩の始まりだった。
「向こうが先に手を出してきたから、しばき倒しただけのこと」
とした。インタビュー以外の情報も掲載されていて、男は子供の頃から「狂暴」だった。高校生はずっと野球をやっていた。車内に居合わせた乗客の話として、高校生が大きな声で怒鳴っていたのを聞いた。逆上した男がダウンを脱いだところ、腕に入れ墨があるのを見た高校生は怖気づいた。男の友人らしき人もいて、一緒になって高校生に暴行を加えた、と書いている。
「高校生がケンカ売りたかっただけじゃねーか」
この記事が出てネットの空気が一瞬で変わり、混乱した。仮にこの記事が事実なのだとしたら、男が逮捕された時に言っていた「正当防衛だった」という意味が分かったからだ。掲示板には、
「周りの大人が助けなかった理由は チンピラ同士の喧嘩だと思ったからだろ」
「高校生がケンカ売りたかっただけじゃねーか ガタイ良くて野球やってたって 喘息の設定はどこいったんだよ」
「高校生は暴行 男は傷害 警察から見れば、単なる喧嘩 示談で済ませて欲しいが、ここまで大事に成るとね」
「正義の高校生ホストにヤられる!みたいに捏造した報道したマスコミよ」
などといったことが書き込まれている。
(リンク)
宇都宮線暴行事件「向こうが先に手を出した」容疑者は面会取材に反省ゼロ…報道されない「怒声の現場」(Smart FLASH)