お笑いコンビ「ダウンタウン」の松本人志さん(57)が2020年10月18日放送のフジテレビ系ワイドショー「ワイドナショー」に出演し、冒頭からネットニュースに掲載された自身の写真について苦言を呈した。

先週11日の放送で池袋暴走事故という悲惨な事件について真面目にコメントしたにもかかわらず、記事には金屏風の前で大笑いしている自分の写真が使われた、というのだ。松本さんはその憤りをテレビカメラにぶつけたが、記事は既に3日前の15日に削除されている。

 

「謝罪もなく写真だけ変えて終了ですか?」

 

11日の放送では自動車運転死傷行為処罰法違反(過失運転致死傷)に問われた飯塚幸三被告(89)について取り上げ、松本さんは飯塚被告が8日の初公判で無罪を主張したことについて、ぼんやりと痛ましい事件ぐらいに思っていた人たちも今回の無罪主張よって「国民の怒りが完全にひとつになった感じがします」と話した。この発言を様々なメディアが取り上げる中、「ENCOUNT」というニュースサイトは、記事内容は他の媒体と同じだが金屏風の前で大笑いする松本さんの写真を掲載した。

 

松本さんは放送のあった日の夕刻、自身のTwitterで、

「こういうニュースでオレが笑ってる写真を使うセンスを疑う」

と書き、

「松本人志、池袋暴走89歳「無罪主張」をバッサリ「国民の怒りが完全に1つに」(ENCOUNT) – Yahoo!ニュース」

とタイトル、出典を明記した。

それを見たのだろう「ENCOUNT」は直ぐに松本さんの別の写真に差し替えた。松本さんは、

「謝罪もなく写真だけ変えて終了ですか?」

「最初の写真はこれでしたよね。 ENCOUNT編集部さん」

と、金屏風の前で大笑いしている「ENCOUNT」が最初にアップした写真を出した。

 

タレント写真の「表情」で揉めて記事ごと削除は極めて珍しい

 

この怒りが収まらなかった松本さんは18日の「ワイドナショー」で、あのニュースはひどく悲惨な事件だったから自分は自分なりに真面目に意見を出した。しかしあの写真だとふざけて話している印象になる。Twitterで苦情を言ったら早めに対応してくれたが、次に載った写真は「薄ら笑い」の写真だった。

「なぜ(あの写真を)使うのか全く分からない。悪意じゃないかと僕は思うんですよ」

とし、事件が事件だけに配慮してもらいたいし、「こちら」の好意で写真掲載をOKしているわけで、感謝の気持ちがあれば写真は選べるはずだ、と語った。そして所属事務所の吉本興業に「ENCOUNT」から謝罪したいという申し入れがあったことを明かした。

 

番組を見る限りではまだ「ENCOUNT」との写真騒動は続いているようだった。そこでNNJニュースが「ENCOUNT」のHPを見に行ったところ、3日前の15日に写真どころか、当該記事そのものが削除されていて、

「10月11日掲載の「松本人志、池袋暴走89歳『無罪主張』をバッサリ『国民の怒りが完全に1つに』」の記事について、掲載時に配慮を欠いた写真を使用したことにより、松本さんご本人からご指摘を受け、写真を差し替えました。このたび改めて記事を取り消し、謝罪致します」

という謝罪文が掲載されていた。記事には何の問題もなく掲載した写真のタレントの「表情」で揉めて、記事ごと削除するのは極めて珍しい。

 

(リンク)

松本人志公式Twitter