「お金配りおじさん」こと実業家の前澤友作さん(44)がTwitterで激怒する事態になった。

「濡れせんべい」でおなじみのローカル線・銚子電鉄(本社:千葉県銚子市)。その社長の竹本勝紀さん(1962年生まれ)が前澤さんに、「経営に参画してほしい」と頼んだという記事がネットニュース「デイリー新潮」に掲載されたのが原因だ。

 

前澤さんの父親に手紙を送った銚子電鉄の竹本社長

 

銚子電鉄の名物と言えば「濡れせんべい」と「経営難」だ。2006年11月17に「電車修理代を稼がなくちゃ、いけないんです」「『ぬれ煎餅』を買ってください」、そんな緊急呼びかけを自社のホームページに掲載したことで、当時の「2ちゃんねる」で騒がれ知名度が上がった。常に廃線追い込まれていて、その07年度全体の売り上げは5億7000万円で、「ぬれ煎餅」はその70%以上を占めた。売れるものは何でも売るという方針、様々なお菓子や鉄道のテーマソングCDも発売した。

こうしたユニークな経営で注目されたのが竹本社長で、テレビ、雑誌などに度々登場することになる。

 

竹本社長を取り上げたのが2020年10月12日配信の「デイリー新潮」だ。経営難から抜け出すための「起死回生の策」に動き出していた、というもの。それが前澤さんへの支援の要請で、前澤さんの父親を知っているという人に手紙を託し、その手紙が父親の元に届いた、のだという。内容は、

「いま当社は非常に厳しい状況にあります。甚だ身勝手なお願いではございますが、是非とも経営にご参画していただけないでしょうか」

というもの。父親は息子を説得することに協力してくれたのだそうだ。しかし、当人の前澤さんからの返事はない、と記事は結んでいる。

 

『経営に参加してほしい』ってそんな簡単な話じゃない

 

すると前澤さんは10月13日に自身のTwitterに当該記事をリンクさせ怒りをあらわにした。

「『経営に参加してほしい』ってそんな簡単な話じゃない。こちらの立場や考えなど何も知らぬまま、一方的にラジオで関係した人のことまでペラペラとお話しされてしまうような情報管理や企業体質そのものに問題があると思います。必死なのは分かりますが。。。」

 

こうしたtweetが出たのは記事の内容にも一因がある。竹本社長が前澤さんに支援を依頼したというネタを広めたのが、地方のラジオ番組を通じて竹本社長にインタビューをした新聞記者であること。さらに、鉄道ジャーナリストのコメント、

「やみくもにカネをばら撒いている前澤さんを見て、同郷の千葉人のよしみで、もしやと期待したのでしょう」

そして、竹本社長が手紙を出した後に、前澤さんと思われる人から竹本社長のFacebookに友達申請があった、という下りだ。

「改めて前澤さんの書き込みを見ると、『今度新たに10億円を配る企画を始めました』とも書いてある。これはもしかしたら、もしかするぞと……」

ただし、これは糠喜びで、前澤さんを名乗った人はニセモノだった、という落ちが付いている。

 

「前澤が言うのは正論だが、舐められることしまくってる」

 

前澤さんの経営手腕を評価し経営のアドバイスが欲しいのではなく、「お金配りおじさん」のお金が目当てなだけで、「立志伝上の人物」に対する侮辱とも読める。

今回の騒動についてネット上では、

「この記事を読んで、自分には関係ないけど少し不快感を抱きました。前澤さんからのお返事さえまだなのに、ここまで詳しく記者に話されるのは信用出来ないですよね」

「俺もなんか嫌だな アポ取って直接来るんだったら話くらいはって思うけど 自分の父親にって… は?って感じ」

「経営者って労働者風情が想像してるより遥かに超人だからな。高額報酬と名誉を用意した上で三顧の礼をとって迎えるべき存在だよ」

「前澤さんが言ってることは正論だが、舐められるようなことしまくってるやん」

などといったことがTwitterや掲示板に出ている。

 

(リンク)

銚子電鉄公式HP

https://www.choshi-dentetsu.jp/

 

前澤友作公式Twitter