【ボクシング】OPBF竹迫司登チャンプの妻、赤ちゃん連れ去り事件の「真相」を告白　「誰も真似しないで」

OPBF東洋太平洋ミドル級王者の竹迫司登選手(31)の奥さん(29)が、ベビーカーの中から赤ちゃんを連れ去ろうとした犯人の男を取り押さえ、警察の逮捕に貢献した。奥さんはこれに関する取材を一切断っていたが、なぜか「真相」の一部始終をTwitterで明かす。これに驚いた竹迫選手は「誰も真似しないで」とTwitterで訴えるとともに、奥さんへの「自慢かよ」といった一部批判を宥めなければならなくなった。

「ニュースの真相は全然違うよ」

2022年9月21日午前11時半ごろ、東京･足立区の歩道で、自称･足立区在住の40代の男が、母親が押して歩いていたベビーカーから赤ちゃんを連れ去ろうとした。赤ちゃんは1歳の男の子。男は母親とは面識が無く「自分の子どもが欲しかった」と警察の調べに答えている。男は男性2人に抑えられ、110番通報で警察が駆け付けた。こうした報道に竹迫選手の奥さんは21日、「ニュースの真相は全然違うよ」とtweetした。なぜ「真相」が報じられなかったのか。それは自分が全て取材を断ったから。受ければ自分への逆恨み、被害者の母子に不都合なことが起きるかもしれない。ところが報道を見て、伝えたい気持ちが湧いたようだ。奥さんの語る事件の「真相」はこうだ。

110番通報せず写真を撮る周辺の人

「助けて！」という母親の震える声が聞こえてきた。奥さんは自分が押していたベビーカーを安全な所に置き、声がした場所に全力で走った。男がベビーカーから赤ちゃんを連れ去ろうとしている。男をベビーカーから剥がし、その勢いで一緒に転んだ。そして男をうつ伏せに押さえつけることができた。「抑えるのを手伝って」と周りに頼んだが、なかなか伝わらない。後で聞いた話によれば、周りにこの様子を写真撮影していた人が沢山いた。なぜ写真を撮る時間があるのに110番通報してくれないのか。

「どうしてもあの状況で誰も助けてくれなかった事が気になって」

「自分でどうにかできなくとも、警察を呼んだり何か手立てがないかを探してほしい」

これが「真相」を伝える気持ちになった理由の一つ。男を引き離し、押さえ付け、110番通報を指示したのは全部自分だとした。もう一つの理由は、連れ去り犯をどう防衛すればいいのかを伝えるためだ。

母子を助け自分も無事なのは結果論だ

「ベビーカーのベルトの肩部分は必ず(赤ちゃんに)はめてください」

外すのに手間取る部分。犯人が外そうとして顔を下げたら、近くにある固いもので顎を下から上に撃ち抜くように、と説明した。

実はとても怖かったのだそうだ。自分が幼い子供を持つ母親でなければ、こうしたことはしなかったはず。反射的に体が動いたという。ただし、今回は犯人が武器を持っていなかった。もし持ってたら結末はがらりと変わっていただろう、とも。このtweetに夫の竹迫選手が翌日反応することになった。被害に遭った母子を助けられたことは良かった。妻の取った行動は誇りに思う、としたうえで「結果論に過ぎない」、とした。護身術を学んでいるのは知っていたが、まさかこんなことに使うことになるとは、とも。