朝倉未来選手(30)が7月3日、ヒロヤ選手(25)と一緒にRIZINの榊原信行代表(59)のもとへ試合を組んでもらえるよう直談判に行く動画を公開した。
「Breaking Down(BD)」でお馴染み、同門の西谷大成選手(26)が６月24日の同大会で秒殺KOされた。格闘技ファンから未来選手の弟子は弱い、BDからはもう出場させるな、とのバッシングが起こるなか、ヒロヤ選手が「敵討ちがしたい」と立ち上がった。しかし、試合内容によっては未来一門、BDの価値が地に落ちる。
「BDの選手はザコです」
西谷選手とヒロヤ選手はプロ格闘家を目指す「朝倉未来1年チャレンジ一期生」。2人3脚で切磋琢磨している。格闘技団体「DEEP」を主戦場に、BDでも活躍。西谷選手のRIZINデビューは鈴木博昭選手(37)。1ラウンド56秒で秒殺された。プロレスラー、YouTuberのシバター(37)は6月25日に自身のチャンネルで、BD出場者、未来一門はこんなレベル。
「もうBD上がりとか朝倉未来のゴリ押しとかはRIZINに上げて欲しくないですね。RIZINさんも考えて。BDの選手はザコです」
と語った。ヒロヤ選手はこうした反応に心を痛めた。西谷選手はRIZIN中堅選手以上の実力がある。自分がRIZINで勝つことにより強さを証明。西谷選手を再びRIZINの舞台に戻したいと考えた。
未来選手の有無を言わせない気迫
「西谷もヒロヤも、RIZINに出場するには身分不相応」
と未来選手は思っている。それでもヒロヤ選手の熱意に打たれ榊原代表の元へ直談判に出掛けた。未来選手は交渉に本気だった。
「無理なご相談というか、プロモーション、お願いされていましたよね？」
さいたまスーパーアリーナで7月30日に開催される「超RIZIN2 」。未来選手は榊原代表から大会を盛り上げる仕掛けをオーダーされていた。そのオーダーが「これだ！」とヒロヤ選手を差し出す。有無を言わせない気迫。すると榊原代表は急にニコニコ。注目したのはBDの集客力だった。ペーパービューの販売数はBDが上、ではないかというのだ。
2人は朝倉兄弟のような存在
「BDとRIZINの区別が付いていない人もいる。BD見ている人に、もっとRIZINを見てもらいたいし、RIZINファンの裾野を広げることにも繋がる」
というのも、前回の西谷選手の出場はメインイベントに次ぐ注目度。手ごたえを榊原代表は強く感じていた。未来選手は用意してきた、
「1年後、2年後、俺たち(朝倉兄弟)みたいな存在になっている(2人)かもしれない。その賭けだ！」
と強くアピール。だが、意味が無かった。BDと聞いた時点で出場OKの様相だったからだ。ところがである。
「きっつい対戦相手を用意する」
榊原代表は、
「きっつい相手を用意することになる。こっちも本気の相手を用意します」
敵討ちができるような「甘い」相手だと非難が起きる。用意するのは勝っても負けてもファンが納得する格上の選手。
「ザマァみろ～、ってなる、返り討ちに合う可能性が高い。西谷の敵が打てる相手を用意する気は無い」
と念を押した。未来選手は榊原代表に直談判する前、
「(ヒロヤ選手が負けたら)本当の意味で『BDはこんなもの』というリスクはある」
ヒロヤ選手は、
「ここで負けたら(選手生命を)終わりたいと思います。ここで負けるような選手だったらやる意味がない」
と語っていた。ちなみに、ヒロヤ選手はプロ戦績8勝10敗1引き分け。BDは2勝1敗。さぁどうなる。
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