「今日0%になりただただ悔しいし情けない」。阪神、日ハム、そしてメジャーリーグで活躍した新庄剛志さん(48)が2020年12月13日、7日に行われた日本プロ野球12球団合同トライアウトの結果、オファーがなかったとしてプロ野球復帰を断念、自身のインスタグラムで心情を吐露した。
ネット上ではコロナ禍で気持ちが沈む中、新庄さんには夢と勇気をもらった、と拍手が起こったが、プロ野球人気が低迷する中で新庄さんの復帰があれば注目度が違ってくるはずだったとし、「12球団に失望しました」という声も噴出した。
「6日間でオファーゼロなら野球は終わりです」
新庄さんは7日のトライアウトでのシート打撃は、3打数1安打1打点1四球と、安打では走者を迎え入れるなどチャンスに強いバッティングを見せた。日本ハムのチームメイトだったシカゴ・カブスのダルビッシュ有投手(34)はこの日のツイッターで、
「10年以上野球やってないのに143キロを芯に当ててるのがすごすぎる」
と、褒めていた。
引退から14年、昨年11月12日に自身のインスタグラムで「プロ野球現役復帰宣言」、トレーニングを積んできた。「1%の可能性があれば、必ずできる」とトレーニングの様子を動画配信してきたことから、ファンはその「本気度」を知っていた。
「(トライアウト後)6日間でオファーが来なかったら野球は終わりです」。その最終日が13日だった。
「新庄には希望を、プロ野球には失望を与えられた」
新庄さんは現役復帰できるのか。殆どの人は不可能だと思い「茶番」とバカにしていたが、トライアウトの様子や、今でも輝く「スター性」を見て復帰を確信する人も出た。新庄さんが活躍していた時代に比べ今のプロ野球は落ち目であり、スター選手はメジャーに行ってしまった。そこにこうした往年のスターが戻れば、活気付くし、そもそも見たい、と思ったようだ。
しかし結局、オファーはゼロ。新庄さんは復帰を断念した。ネットでは「夢と勇気をありがとう」という感謝の声の中に、
「新庄には希望を、プロ野球には失望を与えられた」
「やっぱり日本のプロ野球はお堅い…使えない若手より全然行ける気がしたけど」
「このコロナ禍の日本にとって本当に明るい話でした。新庄さんを迎え入れなかった12球団に失望しました。これからでもオファーしたらいいと思います」
というNPB批判も出た。この批判に対しては、
「新庄を取らないことで、12球団は真剣であることがわかった」
という反論もある。
新庄さんがインスタグラムに書いたプロ野球復帰断念の全文
「1%の可能性を信じてやって来たが、今日0%になりただただ悔しいし情けない、身の程を知りました! 応援してくれた皆んな、サポートしてくれた皆んなに申し訳ない!
しかしいくつになっても挑戦した自分に悔いはなし!みんなも挑戦する楽しさをわかってほしいなぁ!短い1年だったけど応援してくれた皆さん有難うございます感謝します」
(リンク)
新庄剛志の個人別年間成績(NPB.jp 日本野球機構)
https://npb.jp/bis/players/01903881.html
新庄剛志Instagram
https://www.instagram.com/shinjo.freedom/