「書店で新刊を買ってすぐ読んでメルカリで売れば儲かる」そう取れる書店のキャンペーン企画がネット上で物議を醸している。「書店としての誇りを失っている」「転売目的の購入を推奨するなんて」というものだ。
実施しているのは「TSUTAYA」の限定店舗で、書店内に貼られたポスターの写真がネットに出回り話題になった。
バーコードでいくらで売れるかチェックできる
このキャンペーンは「TSUTAYA」のカルチュア・コンビニエンス・クラブとメルカリの共同企画。「売ったお金でまた新刊を買おう!」というもので、手持ちの新刊のバーコードを翳すと、いくらで売れるかチェックできる機能「3秒チェッカー」もキャンペーンサイトにある。これを使うとTポイントが5倍になるクーポンがもらえる。また、この機会にメルカリを初めて利用すれば500円分のメルカリポイントと、さらに買った本をメルカリに出品すれば100円分のメルカリポイントがもらえる。
「フリマアプリ『メルカリ』では発売3カ月以内の新刊が定価の平均約80%で売れています」
という説明もある。対象店舗はそれぞれ「TSUTAYA」の「すみや三島店」「牧野高校前店」「横浜みなとみらい店」となっている。キャンペーン期間は2021年4月13日~5月9日。
「本屋の敵は本屋だなんて皮肉」
こうしたキャンペーンが行われる背景には出版不況が続いている一方、電子書籍市場は拡大している。電子書籍は中古として売りに出せないことから書店購入への回帰を呼び掛けた。また現在も中古の本を売る人は多数いるわけで、そうした需要を「メルカリ」に吸収することを狙っている。このキャンペーンの受け取り方はそれぞれの立場によって様々だが、本や書店に思い入れのある人たちにショックを与えてしまったようだ。
「マジで絶句するなこれ。転売目的の購入を推奨する書店」
「本屋が本で小銭稼ぎの推奨ですか 例え買いたい本があって足を運んだとしても、この本屋では何も買いませんね」
「全国の書店員ブチギレ案件ですわー」
「本屋の敵は本屋だなんて皮肉、引き攣った笑いしかでないですね」
などといった意見がネット上に出ている。
(リンク)
「メルカリ×TSUTAYAキャンペーン実施中」スマートフォン対応
https://tsutaya.mercari.jp/s/index.html
カルチュア・コンビニエンス・クラブHP
https://www.ccc.co.jp/?sid=p_000_000
メルカリHP