新型コロナウイルスによる緊急事態宣言から、飲食店での酒類の提供は終日禁止に決まり、居酒屋どころかレストランまでもが休業を余儀なくされている。これをネットでは「令和の禁酒法」などと呼び、どうやって酒を飲むかのアイディアが絞り出されるなか、ホテルニューオータニ東京(東京都千代田区)は、「300種類のお酒を提供する」と発表し、酒好きたちから喝采を浴びている。
「緊急事態宣言中はあなただけのレストラン」
ホテルニューオータニ東京は2021年4月23日、緊急事態宣言が出されることを受け、ホテル内のレストランの休業や営業時間短縮を決めた。お酒の提供ができないのであればレストランとしての形をなさなくなる。そこで出してきたプランが「スーパールームサービス」で、
「緊急事態宣言中は1479室すべてがあなただけのレストランに!」
というものだ。NNJニュースが24日、同ホテルに話を聞いたところ、通常も1479室すべてでルームサービスが受けられるけれども、今回は「酒類」に特化したサービスになる。通常はワイン、日本酒、ビールなど10種類程度から選べるようにしているが、今回は「300種類」まで拡大する、とした。これはホテル内で運営するレストランが扱っているほぼ全てのお酒を投入することで可能になった、という
「ロマネコンティ」をはじめ、「シャトー・マルゴー」、「シャンベルタン」など有名ワインまで部屋で楽しめる。
ソムリエ、バーテンダーが部屋でサービス
ワインは黄綬褒章受章のエグゼクティブシェフソムリエ・谷宣英さん率いるソムリエが部屋に伺い、オーダーテイクから承わる。カクテルも世界最大級のバーテンダーコンペティション「ワールドクラス2019」で王者の座を勝ち取った吉田宏樹さんをはじめとしたホテルのバーテンダーがお客の目の前で完成させ、グラスに注ぐ。
料理も120種類用意。2019年10月に開かれた即位の礼晩餐会で世界190か国の国賓をもてなした前菜「和洋前菜祝い盛り」も期間限定で用意する。サービス期間は4月26日から緊急事態宣言終了まで。時間は6:00〜24:00。
(リンク)
ホテルニューオータニ東京「スーパールームサービス」
https://www.newotani.co.jp/tokyo/restaurant/menu/room-service/
東京都「新型コロナウイルス感染拡大防止のための東京都における緊急事態措置等について(第1965報)」