吉野家ホールディングス(HD)は2022年4月19日、早稲田大学の社会人講座で「生娘をシャブ漬け」とマーケティング戦略を説いた、牛丼チェーンの吉野家の常務取締役の伊東正明氏を18日付けで解任したと発表した。講座の主催者である早稲田大学も謝罪をし、講師陣一覧から伊東氏の名前と顔写真を削除した。  

「無垢・生娘な内に牛丼中毒にする」 

伊東氏は1996年P&Gに入社。「ファブリーズ」のマーケティング責任者などを経て2017年11月に独立。吉野家のほか3社の顧問を兼務していた。 

騒動が起きたのは2022年4月16日。早稲田大学の社会人向けのマーケティング講座(計29回、受講料38万5000円)で伊東氏は、吉野家の若年女性向けマーケティングについて、「生娘をシャブ漬け戦略」だと語った。それは、田舎から出てきた右も左も分からない若い女の子を「無垢・生娘な内に牛丼中毒にする」と言うことだとした。この発言に聴講生から「コンプライアンスの意識がなさすぎ」「人権侵害だ」との批判が出て、一連の流れがFacebookなどで報告され、大炎上に発展した。 

新商品「親子丼」記者会見とCM発表も中止 

 吉野家HDは19日、伊東正明氏を18日付けで解任したと発表。解任理由は、「人権・ジェンダー問題の観点から到底許容することのできない職務上著しく不適任な言動があった」ため。「本日以降、当社と同氏との契約関係は一切ない」とした。また、吉野家HDの河村泰貴代表取締役社長(53)の役員報酬を4月~6月までの3カ月間30%減額する。また、19日に開催予定だった新商品の「親子丼」の記者会見とCM発表も中止した。タレントの藤田ニコルさん(24)の出席が発表されていた。 

 

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