元K-1世界王者の魔裟斗さん(43)さんが、キックボクサーの皇治選手(田中宏治、33)について「試合に負けて勝負に勝った」「世界の田中の世界デビュー」「メイウェザーが知っている日本人って皇治だけ」と語った。
日本時間14日早朝にドバイのコカ・コーラ・アリーナで行われたボクシングエキシビションバウト(-65kg契約3分3R)。プロボクサーのジャハン・イングラム選手(21=米国)戦にまつわる発言だ。
メイウェザーからの「刺客」とドロー
この試合が決まったのは格闘技イベント「超RIZIN」(9月25日)で、皇治選手がフロイド・メイウェザー選手(45=米国)のボディガード、ジジ・マックさん(40)にボクシングルールでKO勝利したこと。メイウェザーサイドがイングラム選手を瞬殺KOの「刺客」として送り込んだ、という流れ。ドバイ入りした皇治選手にメイウェザー選手と「TMT」軍団が嫌がらせで絡む。記者会見では皇治選手とメイウェザー選手の「舌戦」もあった。
イングラム選手は世界チャンピオン確実とされる逸材(プロ戦績3戦3勝)。実力差は相当あるとされた。試合が始まると皇治選手は接近戦を挑む。打たれても下がらずパンチを出し、クリーンヒットされても倒れなかった。ジャブ、アッパー、特にボディが炸裂し、イングラム選手が一瞬怯む姿もあった。判定はドロー。リング上で皇治選手は、
「世界の田中です!!この試合はボランティア、まだまだ本気出してない」
と語り、メイウェザー選手に対し、日本に来て自分とキックボクシングルールで試合をしようと呼び掛けた。
「皇治の凄さは立ってりゃ勝ち(笑い)」
魔裟斗さんは11月15日配信のYouTubeチャンネルで、イングラム選手のスピード、ボクシングテクニックは皇治選手と大分レベルの差があった。接近戦を挑まなければ一方的にやられていた可能性があり、エキシビションマッチだからドローになった。判定ではイングラム選手の勝ち。しかし、
「試合に負けて勝負に勝った」
と評した。
「皇治の凄いのって、立ってりゃ勝ちだから(笑い)。天心(那須川天心選手)、武尊(武尊選手)と戦っても倒されていない。タフさと気持ちが強い。下がらないしね」
「話題になって、世界デビューだよね。『世界の田中だ!』つうてさ(笑い)。メイウェザーとあれだけやり合える日本人はいないと思うよ。尋常じゃない。ある意味、ちょっとヘンタイだね(笑い)」
魔裟斗さんは皇治選手のパフォーマンスにご満悦だった。実は、「試合に負けて勝負に勝った」というのはイングラム戦だけを指しているのではない。ドバイ入りをしてからメイウェザー選手とのやり取りなど全てのパフォーマンスを含めての評価だ。
メイウェザーを「マルコメくん」
魔裟斗さんが「ヘンタイ」と評価したのは皇治選手が煽り合いに負けなかったこと。メイウェザー
選手ら「TMT」軍団大勢に囲まれ、ラップで罵倒されてもそれに応戦。「一人でかかって来いや。根性のないTMT」と一歩も引かない。記者会見ではイングラム選手を、
「俺のおかげで名前売れとるんやから感謝せい。蹴り倒したるわ。分かったか。チキンボーイ」
などと罵倒。メイウェザー選手を「マルコメくん」と呼び、メイウエザー選手とイングラム選手の記者会見に乗り込み、日本に来て自分と試合をしろと要求。
「キック(ボクシング)ルール、キックルール。バンバンバンバン、ボワーン」
ハイキックで失神させてやる、と足と全身を使って表現、「あなたが凄いのはボクシングだけ」と吐き捨てた。その時のメイウェザー選手の表情は、怒っているというよりあっけに取られている感じだった。魔裟斗さんは、
「メイウェザーが知っている日本人って皇治だけかもしれないよ。皇治の名前覚えたからね。それだけでもう皇治の勝ちでしょ」
と語った。
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皇治チャンネル「【TMT狩り】試合を終えてメイウェザーと進展が!!」