米リベラル系ニュースサイト「dailybeast」は、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会関係者の話として、森喜朗元会長(84)が性差別的発言で辞任せず残っていたとしたら、聖火リレー最終走者は巨人、ニューヨーク・ヤンキースで活躍した野球選手の松井秀喜さん(47)だったと書いた。そして同記事(2021年8月3日付け)は、テニスの大坂なおみ選手(23)を選んだことを絶賛した。
「ゴジラが炎を吐き、松井が大釜に火をつける」
記事によれば、森元会長は聖火リレー最終走者に松井さんを押していた。理由は、
「純粋な日本人であり、日米で野球のチャンピオンであり、闘志の具現化である」
ということ。森元会長は石川県の松井さんのファンクラブの名誉会長を務めるなど親交があり、また、松井さんのニックネーム「ゴジラ」(Godzilla)が「おいしいネーミング」だとし、
「ゴジラが炎を吐き、松井が大釜に火をつけるという意味でおいしい」
と組織委のスタッフに語っていたという。森元会長は組織委で圧倒的な発言力があり、それは「神の声」であったため、ほぼ決まっていた。
ところが、性差別的発言を指摘され辞任することになり、松井さんの最終走者案は無くなった。
大坂選手の起用で「多様性と統一」が表現できた
そして記事は、組織委が最終的に大坂選手を選んだことを絶賛する。
「大坂なおみは、外国人排斥や性差別の多い社会で有名な異人種間のアスリートであるだけでなく、ブラック・ライヴズ・マターの率直な支持者であり、メンタルヘルス意識の擁護者でもあります」
とし、森元会長の性差別的発言などスキャンダルに悩まされている東京オリンピックは、「多様性と統一」を表現することができた、と結んだ。
(リンク)
Dailybeast「Olympic Boss Wanted Flame Lit by ‘Pure Japanese’ Ex-Yankee Player, Not Osaka」
https://www.thedailybeast.com/olympic-boss-yoshiro-