津田大介さん(47)、香山リカさん(61)ら4人の地方自治法違反(署名運動妨害)に関するメディアの伝え方が意味不明だ、とネットで話題になっている。
メディア用語として「書類送検」が一般的なのに「書類送付」「書類送致」といった聞き慣れない単語が出たり、警察が明かすはずがない「起訴求める意見付けず」という記載や、検察の捜査が終わる前に「不起訴処分となる見込み」などと書いているからだ。まるで津田さんたちを庇うかのような書き方だが、仮に検察が「不起訴」にしても、それで追及は終わらないのだという。
共同や毎日は津田氏達を擁護?
今回の事件は、愛知県の大村知事リコール署名運動のさなか、津田さんや香山さんらが、2020年8月26日に、
「すでに署名の受任者を引き受けた方の住所氏名は、早速、県の公報で公開されてるようです。署名した人の名前や住所も、提出されたら縦覧できるみたい」
という虚偽のtweetをし、それを拡散。署名運動妨害をしたというもの。同運動の代表者だった高須克弥高須クリニック院長(76)が刑事告発した。そして、県警が検察に「書類送検した」と報じられたのが21年9月8日。津田さんと香山さんはTwitterで、
「書類送検は検察に関係書類を送ったという意味でしかない」
などと、事件化していないことを強調した。各テレビ報道は「書類送検された」といつも通り淡々と報じているが、共同通信や毎日新聞など、まるで津田さんらを庇うような、不思議な報道が散見された。特に毎日新聞は飛びぬけている。
「署名偽造事件が主語に
毎日新聞が9月9日付に配信した記事では、最初に、
「愛知県の大村秀章知事のリコール(解職請求)運動を巡る署名偽造事件で」
と書き、主語が「署名偽造事件」になっている。そして、津田さんらについて、
「愛知県警が地方自治法違反(署名運動妨害)の疑いで名古屋地検に書類送付」
「県警は起訴を求める意見を付けず、不起訴処分となる見込み」
となっている。しかし、県警の意見を知るのは検察だけであり、起訴か不起訴かを決めるのは検察で、検察の捜査は終わっていない。
高須院長が「検察審査会」に
元特捜部主任検事の前田恒彦さん(54)は9月10日、Yahoo!ニュース「個人」にこの件に関する記事「津田大介氏や香山リカ氏ら『書類送付』報道の意図は 事件は今後どうなる?」
を掲載した。それによれば、マスコミは「書類送検」を一般的に使うが、「書類送検」も「書類送付」も法律用語にはない。「書類送付」を使うことで「不起訴見込み」のニュアンスを出そうとしたのではないか、とした。ところが「不起訴見込み」などというのは現段階で分かるわけは無い。警察が「起訴求める意見付けず」であっても、
「検察は捜査や処分にあたって警察の意見に拘束されることはない。むしろ、特に意識していないというのが実情だ」
とした。独自に捜査したもので判断するわけだ。さらに重要なのはここからだ。仮に検察が「不起訴」としてもそれで一件落着にはならない。刑事告訴した高須院長がそれを不服とし、「検察審査会」に申し立て、「起訴相当」となれば再審査が行われる。「検察審査会」は無作為に選出された日本国民11人によって構成される機関だ。検察、そして審査会の判断が控えるなか、書類送検段階で軽々しく「関係書類を送ったという意味でしかない」「不起訴処分となる見込み」と書くのは違う、ということのようだ。
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(リンク)
前田恒彦氏「津田大介氏や香山リカ氏ら『書類送付』報道の意図は 事件は今後どうなる?」Yahoo!ニュース「個人」
https://news.yahoo.co.jp/byline/maed
津田大介公式Twitter