花王は9月11日までジャニーズ事務所所属タレントのCM起用について「現段階では変更の予定はありません。まずは事務所の今後の実行内容を注視していきたいと考えます」としていたが12日に一転、花王人権方針の基本的な考え方に反するとし、「広告・販促物等の展開は、可及的速やかに中止いたします」と発表した。
花王のジャニーズタレント起用継続についてネットでは、「さすが期待を裏切らない花王だ」として不買運動が呼び掛けられた。そんなネット民は今回の発表に呆気に取られているが、なぜ花王は継続を決めた後、これを翻したのか。
「オレたちの花王、期待を裏切らない」
花王が継続を決めた際、ネットでは、
「花王てやっぱ反社なんだな」
「流石はオレたちの花王、期待を裏切らないな」
「花王はネガティブニュースにかならず名前出てくんだなw」
といった反応が出て不買運動の掛け声が挙がった。ただ、
「花王はいっつも不買運動されているイメージ」
だからノーダメージだろうとの予測もあった。花王と掲示板「5ちゃんねる」(当時は「2ちゃんねる」)の戦いは2011年のフジテレビ偏向報道デモ(フジデモ)の時から。きっかけは韓流推し。フジは韓国に乗っ取られている反日テレビ局、との批判が起きて8月21日、第一陣6000人、第二陣含め13000人(警察発表)の大規模なデモ隊が結成された。同時に始まったのが花王の不買運動。花王はフジの大スポンサーという理由から。そして今回、フジはジャニーズタレントの起用継続を発表した。花王が起用を辞めないのはそういう理由から。花王はジャニーズファンの御用達ブランドだから、切れるはずがないとネットで囁かれた。
花王だけが浮くという判断ではない
一方、報道では花王のCM契約継続について批判記事が相次いだ。「花王人権方針」を2021年に強化していることを突いている。人権方針には、
「花王グループは、国連『ビジネスと人権に関する指導原則』に基づいて “よきモノづくり”のプロセス全体において人権の尊重をめざして取り組みを進めています。人権に関する国際的な規範を支持・尊重すること、人権リスク評価や社員への教育の実施などの取り組みを進めていくことを定めています」
と書かれている。国連も世界のメディアもジャニーズ事務所に激しい目を向けている。ではなぜ12日に一転、CM起用の中止を発表したのか。サントリーホールディングスが11日、「納得いく説明があるまでは、ジャニーズ事務所との新たな契約を結ばない」と表明した。事務所にも書面で申し入れたという。さらに同日、日産自動車と日本生命保険が起用中止を発表。日産は「人権尊重に関する基本方針に反し、非常に遺憾であり重く受け止めている」とした。既にアサヒグループHD、キリンHD、日本航空、東京海上日動火災保険も中止の方針を出している。日本の巨大企業の中で花王だけが浮いてしまう、という事だけではない。自らが掲げる「ビジネスと人権」に折れた、という結果だ。
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(リンク)
花王「ジャニーズ事務所所属タレントの起用について」
https://www.kao.com/jp/quik_news/20230912-001/
花王「人権の尊重」