千葉県の交通安全啓発活動で頑張っていた松戸市のご当地VTuber(バーチャルユーチューバー)、「戸定梨香(とじょうりんか)」を「女児を性的な対象にした」「女性蔑視」だと批判し県警のサイトから削除させた「全国フェミニスト議員連盟」。それに対し東京区議会議員ら地方議員が「それがフェミニストのやることか!」と抗議し、VTuberを復活採用させる署名活動を開始した。2021年9月12日午後7時現在で2万7000を超える署名が集まっている。

全国フェミニスト議員連盟への抗議と公開質問状

全国フェミニスト議員連盟は8月26日、県警のYouTube、ツイッターで交通安全啓発活動をしている「戸定梨香」が、短いセーラー服を着てお腹とおへそを出し、極端なミニスカーで、動くと大きな胸が揺れる。

「公共機関である警察署が、女児を性的対象とするようなアニメキャラクターを採用することは絶対にあってはならない」

とし、同キャラの使用禁止、動画の削除、謝罪を千葉県警本部長、千葉県知事、松戸市長、松戸教育長、松戸署長、松戸東署長に求めた。県警は9月9日に動画を削除した。

これに対し、自身もVTuberとしての活動している東京都大田区の荻野稔議員(35)ら地方議員が立ち上がった。9月10日、署名サイト「change.org」に、「全国フェミニスト議員連盟宛抗議と公開質問状」を出し、署名活動を開始した。

フェミニスト活動として、絶対にあってはならない暴挙

抗議文には、VTuberの世界は、現実世界の私たちの肉体を束縛するセックスやジェンダーを越境して、自由に羽ばたくことができる空間だ。

「服装や体型を理由に、『性的対象物だ』とレッテルを貼り、公共の場から追い出そうとするあなた方の活動は、本来、フェミニズムが擁護すべき、女性の多様な在り方と自由を称揚する立場とまったく矛盾する」

「新しいセクシュアリティを獲得した人々の意思と想いがこもったこの新しい文化に、『女性差別』のレッテルを貼りつけ、踏みにじろうとしている」

「『全国フェミニスト議員連盟』の活動として、絶対にあってはならない暴挙と考えますので、厳重に抗議するとともに、貴連盟の見解をお聞きしたい」

とし、公開質問状を掲載した。そこには、「戸定梨香」のどこが性的対象物なのか、性犯罪誘発につながるのか、などや、「戸定梨香」を作った女性クリエイターの表現活動を奪うなど女性の活躍を阻害したことについてどう考えているのか、といった文言を並べ、

「今後もVTuberの活用をいっそう推進するよう、市と警察に対して申し入れを行う旨、併せて表明いたします」

と「戸定梨香」の復活採用を宣言した。公開質問状への回答は9月24日を期限としている。署名は9月12日午後7時現在で2万7000を超えている。

 

(リンク)

「change.org」

https://www.change.org/

大田区議会議員おぎの稔公式Twitter

https://twitter.com/ogino_otaku