日本学術会議の新会員6人の任命を政府が拒否した問題が国会内でも紛糾するなか、河野太郎行政・規制改革担当相は2020年10月9日の記者会見で、年度末までに「予算、機構、定員について聖域なくしっかり見ていきたい」と日本学術会議を全面的に改革する方針を述べた。各メディアはこの会見を報道したが、それを読んだ大臣はTwitterで「なんじゃ、この記事は」と呆れている。
「予算、機構、定員について聖域なくしっかり見ていきたい」
河野大臣は記者会見で、政府は日本学術会議を行政改革する検討に入っており、行政・規制改革担当相である自分はそれを推進する、とし、
「予算、機構、定員について聖域なくしっかり見ていきたい」
と述べた。記者から、学術会議の組織・人員のどこに問題があるかと質問されると、
「中身を見ていないので申し上げにくい」
とし、これからの調査によって明らかにする方針を示した。
この会見の記事は午11時過ぎに出そろったが、それを読んだ河野大臣は不機嫌だった。ちなみに、ネット配信された各社の記事の見出しは、
「日本学術会議、行革対象に 予算・事務局の在り方 河野担当相」(時事通信)
「学術会議も行革の対象へ 河野行革相「自民党から要請」(朝日新聞デジタル)
「河野氏、学術会議を行革の対象に「聖域なくしっかり見ていきたい」(毎日新聞)
「政府、学術会議を行革の対象に 予算、人員の妥当性検証」(共同通信)
となっている。
河野大臣は9日午後1時頃に「時事通信」の配信した記事を自身のTwitterにアップして、
「なんじゃ、この記事は」
と怒りと、呆れのtweetをした。理由は、
「政府の全ての支出は、最初から行政改革の対象です」
ということだからだ。各メディアの見出しを見ればわかるように、『急に、わざわざ、日本学術会議を行革の対象として扱うことになった』と読める内容だからだ。
河野大臣としては、日本学術会議はかねてから問題ありと指摘されている懸案の団体であり、しかも国費で運営されている内閣府の特別機関。さらに会員の身分は非常勤国家公務員。「改革の対象に」という表現は「なんじゃこりゃ?」と思えたのだろう。
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