少しずつではあるが、景気が回復基調にある。2020 年 9 月の景気動向指数(景気 DI)は前月比プラス1.9 ポイントの31.6となり 4 カ月連続で上昇した。前月からプラスになったのは10 業界中9業界、51業種中45業種。ただしコロナ禍前の20年1月の景気DIは41.9であり、今後の見通しとしては景気の横ばいが続き、1年後の23年9月の景気IDは39.2と予想している。帝国データバンクが10月5日に発表した。
服飾、家具、放送、娯楽などサービスはマイナス
9月の景気IDが前月比プラスになった要因は、公共工事や連休中の外出増、設備投資意欲が穏やかに上向いたことなど。自宅内消費の拡大、リモートワークの広がりで住宅ニーズの高まりもみられた。5G(第 5 世代移動通信システム)やインターネット接続にともなう電気通信工事も活発だった。
業界別では建設、サービス、卸売り、不動産が4~5か月連続で景気IDが増加している。特に建設は9月に40.4と3 月以来6カ月ぶりに40を上回った。災害復旧などの公共事業や、5G や光回線などの設備工事が旺盛な電気通信工事がプラスに寄与した。一方で新設住 宅着工戸数の減少傾向、商業施設のテナントの空洞化がある。
農林水産業界はマイナスになったほか、業種では、小売りの「繊維・繊維製品・服飾品」、「家具」がマイナス。サービスでは「娯楽」「放送」がマイナスだった。
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