オリンピック3連覇を目指した羽生結弦選手(27)が2022年2月8日に行われたSPで、冒頭の4回転サルコーが1回転になり8位に終わるという結果になった。演技後のインタビューで羽生選手は、ジャンプする時に他のスケーターが作った穴があり、スケート靴のエッジが「ガコッ」と嵌った。「ちょっと嫌われたなと思っています」と語った。ネット上では「言い訳ダッサ」といった批判が大量に噴出した。これが羽生選手の衰えと感じた人もいる。
悪いのは「運と先に滑った選手」?
羽生選手が演技後のインタビューで一番時間を割いたのが、冒頭の4回転サルコーの失敗だった。
「自分の中でミスは無かったなぁと思っているので。今までのショートの中では全体的にいい演技だと思っているので。ちょっと嫌われたな、と思っています」
「嫌われた」のはリンクから。4回転サルコーを踏み切る直前に他のスケーターがあけた穴が存在していた。そこに「ガコッ」と嵌って「あ、行ったな」と思った。体が跳ぼうとしているのに、頭が体を防衛しようと働いて1回転しかできなかった。羽生選手はそれを身振り手振りで説明。体のコンディションは良く、演技が終わるまでは集中力が切れなかった、とした。これに対し、「言い訳がましい」とネット上に大量の批判が噴出した。本来ならミスをしてしまった、だけでいいのに、悪いのは運、前に滑った選手のせいだ、などと自分の正当性を強調し過ぎていて、見苦しいというのだ。
「トップアスリートが言い訳か残念だね この人に憧れてた選手達がかわいそう」
「羽生の後に滑った選手はそれ以上に荒れた氷上で演技してんだろ まじで恥ずかしい言い訳だわ」
「言い訳はいらない 明らかに選手としてのピークは過ぎている」
といった書き込みが出た。
羽生さんの時代は終わったのかも
メディアは羽生選手の3連覇を煽り、まるで絶対的王者のような報道をしてきたが、前回のオリンピック以降、男子フギュアスケートを引っ張ってきたのは世界選手権3連覇中の米ネイサン・チェン選手(22)。今回のSPでは113・97点の世界最高記録をマークした。羽生選手はネイサン選手を追う立場。一方で若手選手の台頭による世代交代も叫ばれていた。リンク上の穴に嵌るというアクシデントも、以前の羽生選手なら無かったのではないか、ということも囁かれた。つまりは運ではなく選手としての衰えが招いた結果、というのだ。羽生選手は体のコンディションが良く集中力も切れずに全体的にはいい演技だったとしているが、フィギュアファンからはこんな感想も出ている。
「曲にも乗り切れてなかった。出だしから思ってしまいました。周りもレベルアップしているし、もしかしたら羽生さんの時代は終わったのかもだよね、、」
「そりゃ本来引退しててもおかしくないのに、究極を追い求めて続けてる以上いつかは負けますよ」
「今回の羽生選手の演技、悲しいほどあまり印象に残っていない。輪郭がぼやけている感じがします」
などの書き込みが掲示板にでた。ただし、それでもオリンピック2連覇の栄光と偉業は消えることがない。羽生選手はこの状態で五輪を終わるはずは無い、一発逆転もあるのではないかと、10日に行われるフリーの演技に期待の声が高まっている。
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