在日ウクライナ人のナザレンコ・アンドリーさん(27)が、故郷に戻り軍隊に入隊する決意をした。発端はウクライナ政府がロシア軍と戦う外国人「義勇兵」を募り、そこに70人の日本人が参加を表明したとの報道があったからだ。

通訳、翻訳などの任務を戦場でできるなら

ナザレンコさんは2022年3月2日、Twitterで、

「ウクライナに行く日本人がいる以上、私も一緒に戦場に行くしかありません。明日は大使館に行って志願いたします。ウクライナに栄光あれ!」

と投稿した。ナザレンコさんは翌日3日にネット報道生放送番組「虎ノ門ニュース」に出演、自分の思いを語った。戦場に行くのは一つの選択肢だったが、おそらくウクライナをよく知らない、ロシア語が分からない日本人が義勇兵に手を上げたことで、自分が戦場に行く決心が付いた。70人の義勇兵がウクライナ軍の役に立てるよう、日本語とロシア語が話せる自分が日本人義勇兵に付き添い、

「通訳、翻訳などの任務を戦場で行うことができるなら行くしかない」

と語った。番組終了後にウクライナ大使館に行き、自分はロシアのウクライナ侵攻においてどういう立場を取るべきか本国から指示を受けたい、とした。

自民党内部で「義勇兵を止めるべきではない」

ナザレンコさんは午後にTwitterを更新し、ウクライナ大使館前に立っている写真と共に、

「大使館に行ってきました。心強い応援のメッセージをいただきました。まず、日本人は戦闘員としてウクライナに行くことはないことを確認できました。詳細は後ほど共有いたします」

との投稿を行った。しかし、大使館から出されたナザレンコさんへの指示は書かれていなかった。そして、こんな追記のtweetをする。

「フォロワーの中で実際に志願してくださった日本人の方はいらっしゃいますか?いらっしゃいましたらDMください、個人的にお聞きしたいことがあります」

このtweetには、元自衛隊員を含む「自分が志願した」という何人かからのリプが送られてきた。暫くしてナザレンコさんはこのtweetごと削除した。

日本政府は義勇兵への参加に反対の立場で、ウクライナ大使館と交渉し募集を取り下げさせた。一方で、3月2日の自民党外交部会合同会議では、「止めるべきではない」と容認の声も出た。70人の志願者の中には、フランスの外国人部隊に所属していた男性2人が含まれている、との情報もある。そうした経験者が独自に参加することにしたのなら、また、大使館のナザレンコさんの指示如何では、ナザレンコさんが戦場に立つ可能性もあるのだ。

 

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(リンク)

ナザレンコ・アンドリーさんのTwitter

https://twitter.com/nippon_ukuraina/status/1499228671613485058