明治天皇陛下の玄孫で作家の竹田恒泰さん(45)が、2021年9月1日の自身のブログに、政治団体「日本第一党」の桜井誠党首(49)への「最後の質問状」を掲載した。公開質問状はこれで3度目となる。
桜井党首のネット番組での発言は名誉を棄損するものだとし、竹田さんは桜井さんからの説明と謝罪を求めていた。ところが納得できるものが無く、今回の質問を最後にするとしている。1週間待った後、桜井党首から何も反応がなければ訴訟になる可能性が出てきた。
「根拠を示せなければ名誉毀損が成立する」
今回の問題は、桜井さんの非公式チャンネル「保守の子」が7月16日に公開した「竹田恒泰が東京五輪開催に執着の『なぜ?』」が発端。桜井さんは「カネのため」、と取れる発言をした。竹田さんはその日、Twitterに、
「東京五輪が開催されると、私がどのように『お金』を手にするのか、根拠を明らかにされたい。まさか、想像でものを言っているわけではではなかろう」
との公開質問状を出した。それに何の反応も無く7月31日、自身のYouTubeチャンネルに「桜井誠さん、お答えください」という動画を公開した。
「根拠があるなら示してください。無いなら謝ってください。無視すると穏便には済まない」
と訴えた。桜井党首は8月1日、これに動画で応えた。週刊誌記事を引用し、竹田さんの父親が当時のIOCから高額な報酬を受け取っているため、竹田さんも恩義を感じているはずだ、とし、
「あんたね、ぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃ抜かすなよ!」
「文句があるならこの事務所に来りゃあいいんですよ。ただし一人で来いや!桜井も一人で受けて立つから。殴り合いだろうが何だろうが一対一だからね」
などとキレた。竹田さんはそれに反応し、8月1日から2日にかけTwitterで、
「『私』=『竹田恒泰』が五輪開催でどのようにカネを得るのか根拠を求めている。まさかゴールポストを動かしてくるとは驚きだ。逃げずに正面から答えて欲しい」
とした。そして、
「根拠を示せなければ名誉毀損が成立する」
と突きつけ、2度目となる公開質問状を出した。
「党首は恒泰氏がIOCから受け取ると発言していない」
しばらく膠着状態が続いた8月30日、「竹田恒泰氏の発言について」というコラムを「選挙ドットコム」に掲載したのは日本第一党の中村和弘幹事長(55)だった。そこには、
「(桜井党首は)恒泰氏がIOCから直接金員を受け取っていた、あるいは、受け取ることになるとの発言はなされておりません」
「(桜井党首の)一連の発言は公正な意見ないし論評の範囲内のもの」
とした。竹田さんはこのコラムを読み「最後の質問状」を桜井さんに出すことを決める。9月1日に掲載されたブログには、「1週間待ちます」とし、
「もし返答がないようであれば、根拠が無いのに私の名誉を毀損したのだと暗黙に認めているとみる他ありません」
と書かれている。訴訟の準備に入ったようだ。
(リンク)
竹田恒泰公式ブログ「桜井誠氏あて 最後の質問状」
https://ameblo.jp/takeda-tsuneyasu/entry-12695424338.html
日本第一党の中村和弘幹事長「竹田恒泰氏の発言について」(選挙ドットコム)