駅員の怒鳴り散らし騒動　乗客が全て悪いのか？　非常停止ボタンで山手線を止め賠償請求される可能性

ヤクザまがいの激しい口調で乗客を怒鳴り散らす動画がネット上に拡散されたのが2022年7月5日だった。音量をかなり下げなければなければならないほどの激しさだった。アップしたのは怒鳴られた乗客。線路に落とした4万円入りの財布を直ぐに拾ってくれなかった事への腹いせで「盗撮」しアップした、と思われる。始めは投稿者の狙い通り、駅員への批判がネット上に出たのだが、この動画がバズったことで、「事件」に発展し、事の顛末の事実が明らかになる。この乗客、賠償責任を取らされる可能性が出てきた。

「何なんだよその態度は！！！！！」

動画はまるで一方的に乗客が駅員から「脅されている」かのような内容だった。線路に落とした財布を拾ってくれと哀れそうに懇願する乗客。それに対し駅員が、

「何なんだよその態度は！！！！！」

「お願いしてる態度じゃねえだろ！！！！！」

正気の沙汰と思えないように怒鳴り散らす。動画を見る限り、駅員の対応は「異常」としか映らない。そのせいでこの動画はバスリにバズる。駅員に対する批判で盛り上がるなか、メディアはこぞってJR東日本への取材を敢行する。そしてこういう事が分かった。

いきなり非常停止ボタンを押した

「事件」が起きたのは7月4日の午後8時頃のJR山手線の渋谷駅構内。1人の乗客の男性が線路を覗き込んだり、降りようとするそぶりをみせていた。駅員がそれに気づき、注意をすると4万円入りの財布を線路に落とした、と告げられる。確かに財布は落ちていたが、混雑の時間帯で電車は4分置きほどで来てしまう。通常ならば電車の間隔が大きく空いた時や、終電後の拾い上げとなる。そこで「直ぐに拾って欲しい」という乗客と、「今は無理」という駅員とのやり取りがある中、乗客は「5分経っても拾ってくれない」との理由から、いきなり電車の「非常停止ボタン」を押し、山手線を止めてしまった。それで駅員が、

「電車止めてんだよ！！！！！！山手線止めてんだよ！！！！！！」

と怒鳴る。男性は、

「取ってくれなかったじゃないですか」

と返したものだから、駅員に常軌を逸した怒りが込み上げた、というのが先の動画だという。JR東日本は、今回の騒動について、

「駅員の言葉づかいは適切ではないと考えています。お詫びさせていただきたい」

とコメントした。しかし動画には、「とりあえず交番いくからな」という駅員の声がある。実際に警察に男性を引き渡したとすれば、罪に問われる可能性がある。