キックボクシング界の「神童」、那須川天心選手(24、帝拳)がプロボクシングに転向。4月8日にデビュー戦(6回戦)が行われ、日本バンタム級2位の与那覇勇気選手(32、真正)を3-0の判定(59-54、60-53、60-53)で破った。
ただ、天心選手のスター性から日本ランカーとはいえ1階級下の選手にKO勝できなかったことについて「パンチ力が弱い」「キックとボクシングは別物」などと批判が出た。さらに、天心選手と井上尚弥選手(29、大橋)が同列に扱われていることに怒るファンがいる。井上選手とはレベルが違う、という思いから「デビュー当時の井上選手なら1Rであっという間に終わっていた」との声を挙げた。そこに井上選手の痛烈な一言が入った。
拳四朗王者より天心選手の扱いは上
「神童VSモンスター」とメディア、天心選手ファンが色めき立ったのは、デビュー戦が井上選手の階級・スーパーバンタム契約で行われたため。天心選手が闘う階級は決まっていないが、キック時代がスーパーバンタムだからそうなった。2月13日に行われた記者会見では天心選手に、井上選手に関する質問が繰り返された。天心選手は、
「井上選手に関しては、僕はまだ新人なのでこれからじゃないかなと思います」
「今の立場では新人なので、まだ言えないです。新人ということに尽きます」
と答えるだけだった。しかし、天心選手と井上選手が同列に扱われていることに怒りを覚えるボクシングファンが存在する。しかもこの会見、寺地拳四朗王者(31、BMB)の世界3団体統一戦、井上拓真選手(27、大橋)の世界戦などビッグマッチがあるにもかかわらず、「当時の発表」は、メインイベントが天心選手のデビュー戦。ポスター、試合を配信するAmazonプライム・ビデオの番宣も天心選手がメインになっていた。
「井上尚弥と同階級は避けるべき」
天心選手の戦歴はキック 42戦42勝(28KO)、MMA 4戦4勝(3KO)、MIX 1戦1勝(1KO)。後半はド派手なダウンシーン、ノックアウトシーンで沸かせたため、デビュー戦でもKOが期待されていた。2ラウンドに右フックでダウンを奪う。ただそれはノーダメージで、パンチが後頭部に当たりバランスを崩した形だった。4回にはロープを背負わせての18連打。見た目は派手でも与那覇選手は倒れなかった。最終的に大差の判定勝利だったが、与那覇選手は1階級下のバンタム。天心選手がKOできなかったことを逆に喜ぶボクシングファンも多数出た。多かったのが「パンチ力が弱い」。そして、「天心の魅力はキックありルール」。「ダウン取ったのは反則パンチ」などだ。
「圧倒的強さでKOして世界を震撼させてる井上チャンプとは違うよね」
「井上尚弥が異次元過ぎて、観るほうも異次元レベルを求めすぎ」
「井上尚弥と同階級だけは避けたほうが無難」
「井上尚弥は勝ち続けるのを見たい。天心は負けるところが見たい」
などといったことが掲示板に書き込まれた。そうした状況を見たのか井上選手は9日、Twitterにこう投稿した。
高卒新人と大谷翔平を比べている
「みんなさ、デビューしたばかりの天心と俺を比べるのは流石に可哀想だからやめーや。。 素材は一流だからいつか戦える日が来るまで楽しみにしておる そして俺も絶対に負けられない、、」
そんな井上選手のTwitterには、
「そりゃそうですよねw 将来的にもまあ負けないと思うが」
「野球なら高卒の新人と大谷翔平比べてるようなものだよなぁ笑い」
「1Rにつきローキック5発まではOKにしてあげたら良い勝負になるかもかもしれませんね」
「モンスター対神童とか激アツだな!対戦まで2年ぐらいかかかりそうやけど!」
などといったリプが付いている。
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(リンク)
井上尚弥選手Twitter「みんなさ、」
https://twitter.com/naoyainoue_410
那須川天心選手Instagram「まだまだ強くなります!」