東京都教育委員会が9月29日に令和5年度の教員採用選考結果を発表した。小学校の受験倍率が1.1倍だったことが分かり、ネットで「名前書けたら受かるレベル」との声が挙がった。教員の質の低下が心配されている。
教員の残業「月45時間」超64・5%
小学校、中学校、高校、特別支援学校を合わせた全体倍率は初めて2倍を切った。過去最低だった前年を下回り1.6倍になった。特に深刻なのが小学校。2280人が受験するなか合格は2009人。倍率は1.1倍。「英語コース」に関しては6人が受験し4人が合格で1.5倍だった。
全国的に教員の数が不足している。理由は大量採用された世代が一気に職を離れたこと。小学校では教育の質を上げるために35人学級が整備されている。受け持つ人数が減ったため逆に教員が不足した。産休・育休を取る教員が増えたのも要因の一つ。職場環境が厳しく、文部科学省が4月28日に発表した公立学校教員対象の「2022年度の勤務実態調査」によれば、小学校教諭の64・5%、中学校教諭の77・1%が「月45時間」の上限を超える残業をしていた。国の残業「過労死ライン」が月80時間に対し、週に60時間以上働いた教諭は小学校が14・2%、中学校は36・6%だった。授業時間の増加もあり、小学校では20年度から英語が教科化され、週の授業コマ数が1~2増えた。
モンペを野放しにする文科省
いわゆる教員になっても「割に合わない」という感覚が浸透。教員を目指していても合格発表は10月過ぎ。配属校が決まるのは年明け1~3月。それまでに民間企業から内定を貰った人たちはそのまま民間企業に流れていく背景も。都の小学校教員採用倍率1.1倍にネットでは、
「名前書けたら受かるレベルやん」
「コミュニケーションが成り立たない。常識がない。学ぶ姿勢がない。など、理由は様々だが、それでも受かるのが今の教員採用試験」
「ピアノはできない、水泳もできない、できるものが何も無い、頭は悪い、そして極めつけは子どもが苦手 そんな実習生が『中学校は採用が難しいから小学校に行きます。受かったらなんとかなります。』と言って小学校に行きました 伝え聞くところによると、4月中に学校に来れなくなったそう 彼女の年の倍率は1.8倍でした」
「モンスターペアレントを野放しにしてる限り、労働環境を根本から見直さない限り、倍率回復までは程遠いだろう。けど、何にもしないよね、文科省」
などといったことが掲示板に書き込まれている。
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令和5年度東京都公立学校教員採用候補者選考(6年度採用)結果