男子テニスツアー「イタリア国際」(2021年5月9日~16日)に出場し一回戦を勝ち抜いた錦織圭選手(31)が10日、地元で記者会見を行った。記者から新型コロナウイルス感染が懸念される今夏の東京五輪開催について質問されると、「日本の状況はよくなく、選手村で100人、1000人の感染者が出るかもしれない」と悲観的なコメントを述べた。
「日本の状況はよくない。世界のことを考えるべき」
錦織選手はまず、自分はIOCや日本のオリンピック開催関係者が何を考えているのか、感染をどう防ぐのかについては何も知らない、と断りを入れた上で、英語で、
「今の日本の状況での開催は簡単なことではない。日本の状況はよくなく、世界のことを考えなければならない」
とした。今回のテニスのトーナメントは100人規模だが、東京の選手村には1万人規模の人が集まる。選手に限って言えば、外部と遮断した環境を作ることによって開催できるかもしれないが、それでもリスクは残る。
「選手村で100人、1000人の感染者が出るかもしれない。コロナは簡単に広がったから。どうしたら安全にプレーできるかもっと議論すべきだと思う」
と語った。錦織選手は昨年8月、新型コロナウイルに感染したことを自身の公式アプリで明かしている。
イタリアの大会に出ている奴に言われたくない
この会見での発言についてネットでは、
「テニス界はオリンピックが最大の大会との認識がないからそのような発言になる」
「死者がアホみたいに出たイタリア大会に出てるような奴に言われたくないわな」
「正論で常識すぎる。でも世の中は金目当てだから開催する方向でってなってるんだよね」
などといったことが語られている。
(リンク)
錦織圭選手記者会見(動画はロイター)