「売る物も(私物)無くなりお店も一ヶ月もちません」そんな張り紙の写真がネットに拡散し、見る人の涙を誘っている。
この店は荻窪駅南口の「らーめん大」の跡地に2020年6月2日にオープンした「旨辛麺 かつくに」。「らーめん大」は緊急事態宣言の中、客足が伸びず経営を断念した名店。そして「旨辛麺 かつくに」もまた、コロナ禍の中で風前の灯火となっている、のだろうか。
国の協力金がもらえず売る物も無くなった
張り紙にはこう書かれている。
「もう限界かも知れません 小池百合子都知事の休業命令により営業していませんでしたが、5/20より営業いたします。3月からの国からの協力金ももらえずお恥ずかしい話ですが売る物も(私物)無くなり、このままではお店も一ヶ月もちません。もう限界です。皆様お客様どうかお助けください。美味しく一生懸命作ります。『かつくに』を助けてください。お願いします」
「かつくに」は日本で初めての女性がプロデュースした店、を謳い文句にオープンした。ところが最初から躓いていて、コロナ禍の影響で工事が遅れ5月下旬オープンが6月2日に延期となった。オープン3日後に水漏れで床が浸水、6日、7日と臨時休業になった。ところが水漏れが収まらず15日から25日まで再度臨時休業する。そして夏になると「ステマ」騒動に巻き込まれる。
「5ちゃん」では「やる気のない店」に認定
店主の「えつこ」さんによればお客さんが書いた、とのことだが、様々なレビューに「かつくに」を賞賛する投稿が相次いだ。それが本当のことならいいのだが、周辺のライバル店を貶す投稿が相次いだため反感を買った。また、そうした書き込みが掲示板「5ちゃんねる」にしつこく出たとして、「5ちゃんねる」では「かつくに」が目の敵にされている。10月頃から「かつくに」の公式Twitter投稿が滞り、鳥インフルエンザのために臨時休業することすら呟かなくなった、と話題になった。今年1月にはTwitterアカウントが消滅した。2021年1月8日~3月7日は臨時休業した。「5ちゃん」ではTwitterが更新されなくなったことで「やる気のない店」に認定。いつ廃業してもおかしくないのに続けているのは給付金目当て、といったデマも出た。「5ちゃん」だけでなく他の掲示板でも「かつくに」アンチがいて、「女性がプロデュース」というところが気に入らないようだ。
ラーメン店に休業命令は出ているの?
今回の「かつくに」の訴えにネットでは、
「給付金払うって言って休業させて払わないってまんま詐欺」
「ウチも一緒です。3月が最後でした。未だ入金なし。。」
「国や都から、体力のある企業だけ生き残って、体力のない個人、企業はリタイアして下さいと言われてるようなもんですよね。酷すぎる」
など同情の声が上がった。一方で、
「素朴な質問なのですが、ラーメン店に休業命令って出ているのですか?」
「このお店はコロナや各種要請に関係なく不定期営業みたいな感じでずっと来ているので、あんまり関係ない気もしますねw」
「ですよね。だからまあ、思惑はまた別なのかなあと思います」
といった会話も出ている。
(リンク)
「旨辛麺 かつくに」の張り紙(よこみーさんのtweet)