子供への新型コロナワクチン接種を辞めさせようとする運動が広がっている。「電話攻勢は、凄く効果がある」という呼びかけもあり、積極的に進めようとする自治体をピックアップ、抗議電話をした報告がFacebookなどに上がっている。
京都府伊根町では2021年6月7日、12歳の小学生に接種したことに反発、抗議電話が殺到しワクチン接種のコールセンターの回線がパンク。「殺すぞ!」といった過激なものがあったため警察に相談している。
「情報交換しながら、皆で電話しませんか?」
「町以外の地域から抗議電話が来ている。どんな人たちが掛けているのか分からない」
と語ったのは伊根町の総務課担当者。NNJニュースが6月8日に取材したのだが、実はSNSで抗議電話を掛けようという運動が広がっていた。
その一つがFacebookで呼びかけている「STOP!ザ・コロワク!皆でTELしよう!」。現在メンバーは655人で、
「電話攻勢は、凄く効果があるようです。小中学校だけじゃなく、都道府県や市町村に電話攻勢したら、総社市の様な事が起きる可能性があるので、ここで情報交換しながら、皆で電話しませんか?」
「例えば、『今日は愛知県東郷町に皆で電話しよう!』みたいなノリで、数十件、数百件から色んな意見の電話があれば、考え直す切っ掛けを施すかも知れませんので、皆で電話しましょう!」
と呼び掛けている。
Twitter上で市長と反対者の「怒鳴り合い」まで
このサイトで「成功例」として挙げられているのが 先の岡山県総社市だ。片岡聡一市長が6月3日に、
「総社市は12歳から15歳までの小学6年生と中学生は、学校の教室等を利用した学校集団接種に致します」
とTwitterで発信したところ抗議が殺到。Twitter上で市長とワクチン反対者の間で「怒鳴り合い」のようなものまで起こってしまった。そして市長は4日、
「小6と中学生のワクチン接種について多くのご意見をお聞きし、接種のあり方を再考させます」
と返答。7日には、
「12歳以上15以下の小中学生には(ワクチン接種券は)発送せず、以後、教育委員会、学校、家族と接種方法、時期について協議をしながら柔軟に対応を決めて参ります」
となり、抗議は無駄ではないという自信に繋がった。
神戸市に「何かあったら責任を取れるのか!」
先のようにこのサイトでは「『今日は愛知県東郷町に皆で電話しよう!』みたいなノリ」で自治体をピックアップしている。
神戸市は6月4日、全国で初めて市立の中学校、高校で集団接種をする検討を始めた、と報じられた。同サイトでは、
「神戸市でも中高生集団接種の計画がされています。そちらのリスト(電凸リスト)に追加をお願いできますでしょうか?」
という呼びかけが出て、
「電話します。シェアさせて頂きます!」
「神戸市電話しました!!」
とのコメントが出た。NNJニュースが9日昼に神戸市ワクチン接種対策課に取材したところ、
「数は把握していませんが、4日の発表以降、かなりの抗議電話とメール、ファックスが来るようになってしまいました」
と担当者は語った。もちろん抗議電話をしているのはこのサイト以外の運動者も含まれる。電話を掛けて来る人の中には「中止だ!」「犯罪に問われる可能性がある!」「何かあったら責任を取れるのか!」といった強い口調のものもあり、驚き怯える職員も出ているという。なお、中高の集団予防接種はあくまで検討中であり決定はしていないという。
(リンク)
Facebook「STOP!ザ・コロワク!皆でTELしよう!」
https://www.facebook.com/groups/279258573648894
日テレニュース24「神戸市 12歳以上に接種券 学校で接種へ」