京都府伊根町は2021年6月6日から12歳以上への新型コロナウイルスワクチン接種を始めた。同日は12歳の誕生日を迎えた小学6年生1人が接種を受けた、というニュースが報じられたためなのか、7日、同町のワクチン接種問い合わせコールセンターに抗議の電話が殺到し、回線がパンク、コールセンターを閉じることになった。
NNJニュースが8日に同町役場の総務課に話を聞いたところ、予定通り今月中に全町民の1回目の接種が終了するという。
中には「殺すぞ!」という脅迫じみたものも
「人殺しに加担している」「子どもへの接種はリスクがある」「若い女性が接種すると不妊につながる」そうした抗議電話が7日、ワクチン問い合わせコールセンターに集中し回線がパンクした。回線がパンクすると今度は町役場の代表電話を通じて抗議は続いた。罵詈雑言を並べるのではなく、職員を説得し問い詰めるような電話が多かった。中には「殺すぞ!」という脅迫じみたものがあったため京都府警に相談した。センターの回線がパンクしたのは午前9時の開始から30分後。代表電話からかかってきたのは午後5時までに100件に及び、メールも20件以上、ファクスは8件あった。抗議は町外からのものだった。
同町の総務課にNNJニュースが話を聞いたところ、まず、厚生労働省の専門部会が5月28日、16歳以上となっていた米ファイザー製のワクチン接種対象年齢を12~15歳に広げることを了承した。同町の人口は2000人弱で、6日までに国からファイザー社製のワクチンが1492人分配布された。これは一つの容器から5回分取れる数字で、これをインフルエンザワクチンと同じように7回分取ることによって全町民に行き渡ると判断、6日から12歳以上への接種を始めた。
今月末までには希望者全員の1回目の接種が終了
総務課によれば、抗議電話が掛かってきたのは7日だという。おそらく6日に12歳の小学生が接種したというニュースで知った人たちが全国から掛けて来たものと思われる。どんな人たちが抗議をしてきたのか、今後のワクチン接種はどうなるのか、については、
「電話なのでどういう人たちかの判断はできません。コールセンターは閉じましたが町民には別の電話番号を伝えていますので、今後のスケジュールに支障はないと思います。今月末までには希望者全員の(1回目の接種は)終了します」
と話していた。
(リンク)
京都府伊根町公式HP