新型コロナワクチン接種が他区に比べ遅れている東京都世田谷区。それなのに、接種対象者の70%を超える60万6000人が1回目の接種を終えた、と保坂展人区長(65)が報告した。
ところがこれ、1回接種した人の数と2回接種(1回接種した人を含む)した人の合計だった。ネットで「足しちゃダメだろ!」「算数もできないのか」といった批判が起きた。
「引き続き、接種枠の拡大につとめます」
保坂区長は2021年8月11日にTwitterで、
「本日、8月11日の世田谷区のワクチン接種状況です。一回目を終えた方は、35万8000人、二回目を終えた方が、24万8000人で、合わせて60万6000人となりました。引き続き、接種枠の拡大につとめます」
と呟いた。世田谷区の接種対象者数は約83万2000人で、1回目の接種を終えた人が72%に上った、という数字だ。そしてこれに「単純に足しちゃダメだろ!」という激しいツッコミが入った。1回目を終えた人の数字には2回目を終えた人の数字が含まれている。つまり、一回目の接種を終えた実数はこの日で35万8000人。これらは区のHP「ワクチン接種に関するまとめ」にグラフ付きで説明されている。tweetの間違いが確実に区長に届いている、と思われた翌日の12日、区長はこうtweetした。
「薄汚い意図が丸見えだよ、保坂くん」
「8月12日、世田谷区のワクチン接種状況です。一回目を終えた方が、36万4000人、二回目を終えた方は、25万4000人です。合わせて、61万8000回となりました」
これに対し、
「その文章だと、まるで61万人が接種しているかのように読めてしまう」
「区長、これまでも合計をTwitterに書き込まれていますが、かなりのミスリードですので、改めたほうがいいと思います」
などといったリプが寄せられた。その翌日の13日、区長は11日の「合わせて60万6000人となりました」という先のtweetに、
「『訂正』→文中『合わせて60万6000ニン』は『60万6000回』の間違いでした。お詫びしてて、訂正します」(原文ママ)
とした。こうした一連のやり取りを見て、大笑いする人や呆れ果てる人が続出。区長のTwitterには、
「算数もできないんですね。世田谷区民が可哀想」
「『時そば』かよww??」
「区長は明確に『人』で示されているので『枠』がどうこう言うのは『詭弁』でしかないと思います」
「薄汚い意図が丸見えだよ、保坂くん。世田谷モデルの失敗、接種率の低さ、感染者数の多さ、どれをとっても無能ですね。無能な東京の代表格ですね」
などといったリプが付いている。
(リンク)
保坂展人区長Twitter
https://twitter.com/hosakanobuto/status/1425424955420790784
世田谷区「ワクチン接種に関するまとめ」