「外出制限が有効、は違うんじゃないか?」「感染の専門家は正確な情報を出せ!」―――麻生太郎財務相(81)が2021年9月21日の記者会見で、新型コロナウイルス感染症対策分科会などの専門家を痛烈に批判した。

ネットでは、「それをやらせたのはあなた方政府だろ!」「無責任な発言だ!」といった批判が上がる一方、実は、麻生大臣の新型コロナに関する発言はほぼ一貫していて、常にコロナ専門家に反発してきた。だからなのか今回の発言でも「俺たちの麻生!」「よくぞ言った!」の声が挙がった。

人流が増加しても感染者は激減した

国際政治学者の三浦瑠麗さんは9月21日、Twitterでこう呟いた。

「さすがだなぁ。他にも偉い人はいっぱいいるけどコロナについてこんなことを言えたえらい政治家は初めてなんじゃないか?みんな炎上が怖くて言えないでいたのに」

それが同日の記者会見での麻生大臣のこの発言だ。新型コロナ感染者数が激減していて、東京の感染者は今年6月21日以来300人を下回り、253人になった。一方で、緊急事態宣言下で人流は増加している。これはなぜなのか、ということについて、

「我々素人から見て、あの話は全くウソだったって話になるんですかね?よく分からないね、俺は」

と語った。人流が増加すれば感染者が増加するというコロナ分科会の見解についてだ。さらに、

「ホント、あの医者の言う話しもコロコロ変わってよく分らんね。感染症の大家(たいか)、って本当に全然我々は分かりませんから」

「少なくとも外で飯食うな、人に会うな等々の制限をいつまでされるおつもりなのか。その根拠は何なのか、それが本当に必要で効果があったもんなのか、私らにはなんとなくちょっと違うんじゃないかな、という感じがしますけれども」

とし、プロと呼ばれている方々は正確な情報を出してもらえることに期待する、とした。

麻生大臣「これは風邪だから、はやり病だから」

この発言に対する反発はかなりある。コロナ分科会や専門家は分析と意見を述べるだけであって、施行し責任を持つのは政府。麻生大臣が言っていることは国民が政治家に言う内容であって、麻生大臣が発言するのは無責任すぎる、というのだ。ところが、麻生大臣はほぼ一貫してコロナ分科会などの専門家に反発してきた。有名なところでは、「迷言」扱いされているが、昨年5月12日の参院財政金融委員会で、新型コロナウイルスについて、

「私はちょっと偏見があるので恐縮だが、これは風邪だから、はやり病だから」

と発言。今年1月21日に開かれた派閥の会合では、

「誰が悪いとか飲食店が悪いとか、若いのがどうとか悪者探ししたがるけど、悪いのはコロナだからね」

3月19日の閣議後の記者会見では、

「マスクなんて暑くなって、口の周りがかゆくなって最近えらい皮膚科がはやっているそうだけど」

「いつまで(マスク)やるんだね?」

「尾身会長の暴走を止められるのは麻生大臣」?

9月7日の閣議後記者会見では、

「新型コロナウイルス問題が曲がりなりにも収束し、国際社会の評価は極めて高い」

と、独自に収束宣言をしてしまった。批判が来てこれは訂正したが、21日の「緊急事態宣言は効果があったのか?」に繋がる。ネットでは、麻生大臣に対する批判だけでなく、

「麻生!麻生!麻生!麻生!」

「麻生さんの言うことはべつに変じゃないし、むしろその通りだろうな。専門家は教科書を鵜呑みにしてるだけで、現実をきちんと説明できていない」

「尾身の暴走止められるのってもうコイツみたいなのしかいないだろw」

「そのとおりだ!さすが俺たちの太郎!マスクなんていつまでしないといけないんだよ!もう自粛なんてイヤだ!」

などといったことが掲示板に書き込まれている。

 

(リンク)

三浦瑠麗公式Twitter

https://twitter.com/lullymiura/status

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