紙巻たばこ、葉巻たば、かぎたばこなど計173銘柄が値上げになった2021年10月1日。お坊さんのtweetが「深い」と話題になっている。3日午後6時まで2万8000を超える「いいね」が付き、6600以上もリツイートされている。
禁煙に成功したけれども、その後に、タバコへの嫌悪感という執着が生まれた、というのだ。
「これでタバコへの執着が消えた」
「タバコを完全にやめたとき『これでタバコへの執着が消えた』と思いました。しかし、タバコへの嫌悪感という新しい執着を手に入れただけでした。酒やギャンブル、情報にしても、執着しないことに執着してしまう心の癖がついています。これは本当に厄介です」
と呟いたのはTwitterネーム「カレー坊主 南無阿弥陀仏」さん。長崎県大村市の浄土宗白龍山長安寺の僧侶、吉田武士さん(37)だ。
禁煙した途端に嫌煙家になる人ほど迷惑
吉田さんは大村市内の米穀店の長男として生まれ、長安寺の空手道場に通っていた縁から21歳で長安寺に就職した。3年後に僧侶の資格を得たものの、僧侶とばれないようにして遊び、酒とたばこをやっていた。ところが28歳の時に自分が継ぐはずの実家が破産。ここから仏教にのめり込み、「仏教が仕事でなく生き方になった」。辿り着いたのは「自業自得」。苦しみを作り出しているのは自分と思えるようになった時、苦しみが軽くなった。
それ以来、酒もたばこもやめた(朝日新聞デジタル2019年2月26日配信)。現在はカレーを通じた布教活動を行っていて「カレー坊主」を名乗っている。吉田さんのtweetには、
「タバコ辞めて1年。夢の中の自分はまだタバコ吸ってます」
「タバコやめた途端嫌煙家になる人ほど迷惑な人いないんですよね。。。」
「嫌悪感を持つと言うことは、それに未練があると言うことなのでしょうか?嫌悪感すら持たなくなった時が本当の卒煙なのかもしれないとツイートみて思いました」
「深いですね。確かにタバコを辞めて10年位はそうだった気がします。今はタバコという存在そのものを忘却してしまいました。だから、隣で吸われても気にならなくなりました。でも、たぶん気にならないという事に執着してしまっているのでしょうね」
などといったリプが寄せられている。
(リンク)
「カレー坊主 南無阿弥陀仏」さんのTwitter
https://twitter.com/curry_boz/status/1443839655674200067
朝日新聞デジタル「仏の道もカレーから?教え広める『カレー坊主』」(2019年2月26日配信)