読売新聞に掲載された人生相談がネットで話題になっている。Twitterや掲示板に転載され夥しい数のコメントが付く人気なのだが、何が言いたいのかはっきり分からないため、コメントの中身もバラバラで統一感がない。この相談は作り話ではないか、という疑惑も出ている。

結婚は友人が勝手にするもの。私に無関係。

読売新聞が2021年11月24日の「人生案内」に掲載したのは、20代の女子学生が投稿した「友人に結婚祝い なぜ?」というもの。友人が結婚することになり、自分を含む数人で「結婚祝いをあげよう」という流れになった。でも、結婚祝いを友人にあげる意味が分からい、というもの。友人はこれまでずっと仲良くしてくれたが、「結婚は勝手にするものだし、友人である私には関係がない」とした。今の時代は結婚や出産は全員がするものではなく、それぞれの生き方がある。お祝いは気持ちを表すものだと知っていて、それは一緒に食事をすることでもいい。他人の結婚式で感動したという人にはモヤモヤする。「私はケチで冷たい人間なのでしょうか」と結んでいる。

結婚祝いを例に出した人間関係の相談?

ここでよく分からないのは、結婚を祝うことに疑問があるのか、お祝いの金品を渡すことに疑問があるのか、結婚式を挙げることに疑問があるのか。また、それと「一緒に食事をすること」とはどんな関係があるのか。この全部が当て嵌まるとすれば、結婚制度そのものに疑問があるのか。「ケチで冷たい人」というのは、友人に対しおカネを使いたくないし幸せを祝えないということか。それなら結婚祝いに関する相談ではなく、人間関係の相談になる。

新聞で掲載することに別の思惑が?

この人生相談の回答者は小説家の藤原智美さん(66)。藤原さんは「ケチで冷たい」のではなく価値観の違い、考え方の違いとした。この先、自分に正直に生きたいと思うなら、自分の考えを正直に友人に話すとともに、友人の気持ちも理解するようにと説得し、

「この先、価値観の相違によって周囲とすれ違ったり、あつれきが生まれることがあるかもしれません。それが人生。上手に乗り切ってください」

とした。ネット上ではこの相談から、友人に対し結婚祝いをあげるべきかどうかの議論が多いのだが、相談内容が内容だけに全然噛み合っていない。Twitterには、

「超マイノリティなこのような意見を新聞で掲載することに別の思惑があるのではと疑ってしまう」

「新聞社の思いなんでしょうね」

などという意見が出て、掲示板には、

「今の若い子に投書って発想あるかな?って思った」

「炎上のネタを提供してるんじゃないかってくらいアレですよね」

「なんか嘘っぽい」

「やらせ臭いね」

「おじさんが書いてると思う」

などといったことも書き込まれている。

 

(リンク)

読売新聞オンライン「友人に結婚祝い なぜ?」

https://www.yomiuri.co.jp/jinsei/20211123-OYT8T50023/