「皇帝」と呼ばれる元フィギュアスケートロシア代表のエフゲニー・プルシェンコ氏(39)が2022年3月2日、スポーツ界からロシアが追放される動きに激しい批判を展開。
スポーツと政治は別物、今回の措置は差別、アスリートの権利を侵害するものだとした。しかし、賛同する人はロシア関係者以外殆どおらず、批判が殺到する炎上が起きた。
スポーツと政治を混ぜるのは権利の侵害
プルシェンコ氏は自身のInstagramに長文を綴った。月曜日に国際オリンピック委員会(IOC)がすべてのスポーツからロシア選手の追放を呼びかけ、FIFAとUEFAはすべての大会から除外した。そして今日、国際スケート連盟(ISU)が競技会への参加を禁止した。
「これは大きな間違いです!」
スポーツと政治を混ぜ、パフォーマンスや競争の権利を奪うことはできない。差別であり、アスリートの権利を侵害するものだ。そして、ロシアは強豪ぞろいのため参加しないとなれば、勝利の価値は下がってしまう。
「誰もが平和を望んでいて、私はそれを望んでいます!」
自分は自分たちの大統領を信じており、できるだけ早くすべてが終わり、交渉が実を結ぶことを心から願っている。自分の目標は、スポーツ愛を通じて人々を団結させ、政治的な違いを克服することだ。それは必ず成し遂げられる、とした。
私はあなたへの敬意を失いました
ロシアのスポーツ関係者は今、様々なメディアやSNSを通じてスポーツ界からのロシア追放に批判の声を上げている。ロシア・オリンピック委員会(ROC)のスタニスラフ・ポズドニャコフ会長(48)は3月1日、「民族差別」との非難声明を出した。国際競技連(IF)に訴え、「あらゆる手段を使いロシア選手の国際的各競技に出場が認められるよう徹底抗戦する」
とした。ただし、これに賛同する人はロシア関係者以外では殆どいない。プルシェンコ氏のInstagramにはこんなコメントが並んでいる。
「民間人と子供たちが死にかけている今、スポーツは重要ですか?申し訳ありませんが、私はあなたへの敬意を失いました」
「公正でない?爆弾シェルターに子供を産む女性がいます」
「あなたが信じているあなたの大統領は今、ウクライナの人々の虐殺を実行しています!住宅地全体を砲撃し、都市全体を砲撃し、民間人を殺害します!」
「あなたが戦うべきはISUではなく、ロシアの政府です。ロシアは戦争と侵略行為をやめるべきです。戦争を終わらせてから国際大会に出場してください」
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エフゲニー・プルシェンコ氏Instagram