TBS系バラエティー「水曜日のダウンタウン」は吃音(きつおん、どもり)者に対する差別と偏見を助長した。NPO法人「日本吃音協会」が抗議文を公開したところ、「障がい者をテレビ出演させるなということか」「逆差別だ」と抗議が殺到し炎上した。また、同協会のHPには、「国内に120万人いる吃音者は『生まれてこなければよかった』と一度は思った言葉です」と書かれていることが発見され、吃音者から「そんなことは思ったことが無い」と批判が出て炎上(類焼)した。

そもそも吃音はインたけの芸風

事の起こりは「水曜日のダウンタウン」の2022年7月6日放送に、お笑いの「吃音芸人」と呼ばれるインタレスティングたけしさん(インたけ、42)が登場。「説教中の『帰れ!』額面通り受け取るわけにはいかない説」コーナーで、インたけさんを説教するドッキリが仕掛けられた。実はこの時、吃音者をイジルのはどうなのか?と一部で疑問の声が出たのは確かだ。しかし、説教と言っても吃音をバカにしたわけではなく、そもそも吃音はインたけさんの芸風。吃音でもお笑い芸人として頑張っていて、しかも有名番組に出演できた。それが障がいを持つ人に元気と勇気を与えたとの評価に変わった。ところが8月1日、日本吃音協会がTBSに抗議文を出したことを公式Twitterで明かした。抗議文の内容は、

「件の放送内容は、吃音者に対する差別と偏見を助長するものであり、再発防止と番組制作の基準・指針の見直しを要求した」

というもの。これが大炎上する。

TVでお笑いをさせないことが差別

笑われるのと笑わせる芸人は異なる。この抗議は「障がい者をテレビに出すな」と仕事を奪う行為、というもの。インたけさんは8月2日、Twitterに先の日本吃音協会のtweetにリンクを張り、

「またテレビジョン出たい!!」

と呟いた。R-1ぐらんぷり2018優勝者で盲目のお笑い芸人、濱田祐太郎さん(32)は、

「バラエティーで障害のことをネタにするとすぐ関連団体が『差別を助長する』と抗議する。 そうなるとテレビ局やスポンサーは障害者を使うのはやめようってなる。当然差別は良くない、だから俺はテレビ局にもスポンサーにも関連団体にも言う。障害者にテレビでお笑いをさせないことこそが差別やろう」

と投稿した。

生まれてこなければよかった?

この炎上で日本吃音協会の存在が知られた結果、さらに同協会が炎上(類焼)することとなった。公式HPの同協会紹介文にこんな表記があったからだ。

「120万人。この数字は日本人の吃音当事者のおおよその総数です。『生まれてこなければよかった。』この言葉は120万人の人が一度は思った言葉です。私たち日本吃音協会(SCW) は、120人の吃音当事者の声を拾い、そしてカタチにします。120万人の想いを紡ぎ、そして未来へ繋ぎます」

これに対し、吃音当事者や関係者が「そんなことは一秒たりとも思ったことが無い」と大反発。同協会は8月3日までに「『生まれてこなければよかった。』この言葉は120万人の人が一度は思った言葉です」の部分を削除している。

 

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(リンク)

インタレスティングたけしさんTwitter

https://twitter.com/interestingt

/status/1554233292278632448

濱田祐太郎さんTwitter

https://twitter.com/7LnFxg25Wdnv8K5

/status/1554437410679066626

日本吃音協会HP

https://www.npo-scw.org/