尾瀬国立公園の自然保護と適正利用、ガイドの認定などを行う尾瀬ガイド協会が、数々の不適切tweetをしたとし、石塚照久会長名で2021年9月2日に謝罪した。
不適切tweetの中でも特にネットで話題なのは「現在、たくさんのお花が開花中！まるで、女性専用車です たくさんの『とってもいい香り』思わず、息を吸い込みます」(7月14日）。どうしてこんなキモtweetが生まれたのだろうか。
「アフガニスタンやミャンマー、ロヒンギャに比べれば幸せ」
「思わず息を吸い込みます」について同協会は、
「この投稿は、男性の立場から、女性専用車に入り、とってもいい香りがするとして、思わず息を吸い込むかのような行為を示唆しています」
と説明した。女性専用車は性犯罪で苦しむ女性を守る場であり、多くの女性に嫌悪感を与えてしまうセクシャルハラスメント、女性差別的投稿。不適切極まりない、とした。他の問題tweetには、
「貴方だけにこっそりお伝えします ベラルーシの女性の平均身長は166cmです。ベラルーシはロシアやウクライナ、ポーランド、リトアニアに囲まれた国です。このあたりは美人が多い国で有名です」（8月11日）
「貴方だけにこっそりお伝えします なぜ、『ベラルーシは美人が多いのか？』お母さんもお父さんも美人（イケメン）が多いからです」（8月12日）
「例え、都市部がほぼほぼロックダウン状態になったとしても、貴方の心と尾瀬の湿原は広大です。アフガニスタンやミャンマー、ロヒンギャに比べれば幸せです」(8月21日)
などがあり、問題視した同協会は8月21日に担当者に謝罪文を出すように命じたのだが、それがこうなっていた。
「同じ価値観を持った仲間との閉鎖的な会話」
「謝罪します もう仕分けありませんでした」
同協会は文字が間違っているし、何に謝っているか分からない、とし、再度22日に謝罪文を出すことを命じたが、それも、
「このたびは不適切な表現で皆様に不快な思いをおかけし大変もう仕分けございません 深く反省しております」
と、また「もう仕分け」になっていた。そのため同協会は23日に同Twitterアカウントを停止した。どうしてこんなことが起こったのか。
同協会の謝罪文によれば、このTwitterアカウントの担当者は1人で自由に投稿していたが、チェックする人はいなかった。また、協会全体として人権や差別に関する意識、そしてSNSの運用知識も低かった。そして、
「自らと同じ価値観を持った仲間うちでの閉鎖的な会話と同じように、公式アカウントを用いて、極めて不適切な運用を行ったことも大きな問題でした」
とした。結果的に、Twitter担当者は尾瀬の魅力を伝えるのではなく、自分のtweetのウケだけを考え、お粗末なワンマンプレーを展開していた。そして、そのチェック機能が協会には無かった、ということのようだ。
(リンク)
尾瀬ガイド協会の謝罪文