国民栄誉賞を受けた作曲家の服部良一さん(85歳没)の次男、俳優で音楽家の服部吉次さん(78)が東京都内で7月15日に記者会見を開き、70年前の小学2年生(8歳)の時から2年半に渡り、ジャニー喜多川氏(87歳没)から100回もの性加害を受けたと語った。
きっかけは服部家とジャニー氏が家族ぐるみの付き合いをしていたこと。そして元ジャニーズ事務所の草彅剛さん(49)の名前が取り沙汰される事となった。
服部家との付き合いは戦後間もなく
服部家とジャニー氏の付き合いは戦後まもなく。父の良一さんが歌手の笠置シヅ子さん(70歳没)を連れ米国公演した時の事。手伝ってくれたのはジャニー氏の父・喜多川諦道氏(76歳没)。会場で接待をしていたのがジャニー氏と姉のメリー喜多川氏(93歳没)。2人はマスコット的存在でジャニー氏は「キー坊」と呼ばれ可愛がられていた。
ジャニー氏が19歳のとき、服部家宅に泊まることになった。当時小学2年の吉次さんの部屋で一緒に寝た。布団に入ると性器をさわられ、口淫され、肛門性交もされそうになった。8歳だから何が何だか分からない。翌朝姉に相談すると「やめて。そんな気持ち悪い話!」凄い剣幕で怒られた。以降は家族に話すことは無かった。その後、毎週土曜日にジャニー氏が泊まりに来て同じ行為を繰り返した。
PTSDでずっと苦しんできた
吉次さんとジャニー氏の関係について家族は、知っていた可能性がある。体裁が悪く不都合だから隠したのではないか、とした。関係が無くなったのは年齢が上がり少年愛の対象でなくなったから。そして吉次さんは心的外傷後ストレス障害(PTSD)でずっと苦しんできた。ジャニーズ事務所は元々渡辺プロダクションの系列会社。そこから独立した後もジャニー氏やメリー氏は服部家に出入りした。良一さん主催のコンサートなどにもマメに顔を出していた。顔を合わせても何もなかったような振る舞いだったという。そしてこの記者会見から元「SMAP」の草彅剛さんの名前が囁かれる事になる。
「モデルは作曲家の服部良一氏」
服部家とジャニー氏の関係。そして性加害を受けた吉次さん。NHKは今年10月から連続テレビ小説「ブギウギ」を放送する。ヒロインのモデルは「東京ブギウギ」や「買物ブギー」で知られる笠置シヅ子さん。戦後の大スターと言われるようになったのは良一さんとの出会い。歌曲の大半を良一さんが手掛けている。その良一さんを演じるのが草彅さんである。NHKの「ブギウギ」紹介欄で草彅さんは羽鳥善一を演じるとし、
「モデルは作曲家の服部良一氏。上京した鈴子の才能にほれ込み、鈴子を鍛え上げて一流の歌手へと成長させる」(注:鈴子=花田鈴子。モデルは笠置シヅ子)
と書かれている。吉次さんらしき役、ジャニー氏らしき役もあるのだろうか?吉次さんの記者会見でNHKは頭を抱えている。
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(リンク)
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NHK連続テレビ小説「ブギウギ」