厚生労働省の対話型情報発信プロジェクト「#広がれありがとうの輪」がネットで激しい批判に晒されている。

「医療従事者をはじめ身近な人に『ありがとう』をSNSで」、という見出しが反感を買った。ツイッターには「#感謝は金で表現しろ厚労省」「#医療従事者の声を聞け」というハッシュタグも登場し、「国は有難うの前に病院&医療従事者に資金や報酬を」と騒ぎになっているのだ。

 

そもそも医療従事者への感謝や応援はネットに溢れている

 

「#広がれありがとうの輪」のPRポスターには医療従事者と思われる人物の写真と、

「みんなの命を守るため、新型コロナウイルスと闘ってくれている人々に、感謝とエールを送りあえる社会でありたいですね」

と書かれている。

このプロジェクトは、個人が持つSNSでハッシュタグ「#広がれありがとうの輪」を付け、文章や写真、イラスト、歌、ダンスなどで新型コロナウイルス感染予防の徹底と、感染者の差別・偏見をなくし、感染症に強い社会を目指そう、というのが狙いだ。

しかし、ポスターや見出し文字を見ても「医療従事者に感謝しよう」と呼びかけているようにしか見えない。ツイッターや掲示板にはもともと医療従事者への感謝や応援が溢れているだけに、

「いま医療従事者の方に金銭を渡せないのなら、私たちは一体何のために納税しているんだろう」

「予算はあるが払わない。代わりにありがとうをやろう」

「ボランティアじゃないんだから」

「そんな言葉よりも、現場が必要とするものを、物であっても人であってもサービスであっても、政府も汗かいて全力で提供しろ!」

といった意見が出ている。

 

(リンク)

厚生労働省「#広がれありがとうの輪」プロジェクト

https://h-crisis.niph.go.jp/archives/169880#h2_6